メルセデスのジュニアドライバーであるジョージ・ラッセルは、ブラジルGPでF1プラクティスへのデビューを果たし、前途有望な才能の持ち主として印象を残した。
今季のGP3タイトルを獲得したラッセルは、インテルラゴスでの金曜午前フリー走行において、フォース・インディアの『VJM10』をドライブするチャンスを与えられ、レギュラードライバーであるセルジオ・ペレスの代役を務めた。
19歳でイギリス出身のラッセルは29周を走行し、12番手のタイムを出した。これはロマン・グロージャンやカルロス・サインツJr.、ニコ・ヒュルケンベルグといったドライバーたちよりも速いタイムだ。しかしエステバン・オコンが駆る2台目のフォース・インディアからはコンマ5秒遅れとなった。
フォース・インディアのチーフオペレーティングオフィサーを務めるオットマー・サフナウアーは、ラッセルの走りについて、ロイター通信に対し以下のように述べている。
「非常に印象的だった。初めてのマシンで、彼は実に良い仕事をした」
「フィードバックも良いものだった。ただセットアップを彼の好みに合うように改善し始めるのに、十分な時間がなかっただけだ。もし改善できていたら、彼はエステバンにコンマ2、3秒にまで迫っただろう」
ラッセルが今回の走行で印象を残したことは間違いなく、彼にとって輝かしい未来が拓けたとサフナウアーは語った。
「我々は彼に注目していく。来年はより多くの仕事をともにできるよう、話をするつもりだ」
「アブダビでも彼の様子を見る予定だが、今回より優れているとは言わないまでも、同じくらい良い仕事をするだろうと予想している。なぜならチームやマシンにより慣れることができるからだ」
ラッセル自身も金曜日の走行に満足しており、以下のように話している。
「楽しむということが第一の目標だった。長年目指して来たF1だからね」
「その時は普通のことのように思えた。でもよく考えているうちに夢みたいに思えてきたんだ。『僕はここブラジルにいて、F1のフリー走行で走っているんだ!』とね」
「良い気分だよ。準備はできているし、まさにここが僕の目指してきた場所だと感じている」
ラッセルはブラジルGPフリー走行のチャンスがどのように実現したのかについても説明した。
「GP3タイトルを獲得してから、チャンスが欲しいとメルセデスに強く要求した。彼らはフォース・インディアとの話し合いを設定してくれて、状況はとてもポジティブに見えた」
「僕はオースティンにいて、日曜日に決定が下されるはずだったのに決まらなかった。その後メキシコで決まるはずだったけど、そこでも決まらなかった。そのときには少し心配になっていたよ」
「そうしてメキシコGP後の火曜の夜7時頃、ブラジルとアブダビのフリー走行で走ることが決まったと、電話で知らせを受けた。嬉しかったし、少しホッとしたよ」