トップへ

F1第19戦ブラジルGP決勝トップ10ドライバーコメント

2017年11月13日 19:22  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2017年F1第19戦ブラジルGP 最後の母国GPで7位フィニッシュを果たしたフェリペ・マッサ
2017年F1第19戦ブラジルGP決勝レースでトップ10に入ったドライバーたちが日曜日を振り返った。

■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=1位
 スタートでは最初の蹴り出しはすごくよかったんだけど、その後、ホイールスピンが起きたので、「ああ、チャンスを失った」と思った。そしたら(ポールシッターの)バルテリ(・ボッタス)の方がスタートがうまくいっていなかった。そういうわけでインに入る込むチャンスを見いだしたんだ。彼をびっくりさせてしまったんじゃないかな。そこが重要だった。

 その後はプッシュし続けた。セーフティカー後の65周は全力で走り続けたよ。なんとかギャップを広げて、レースをコントロールするために、力を注いだ。   

 今シーズンのなかで一番難しいレースのひとつといっていいと思う。ミスは絶対に許されなかった。バルテリとはペースがほぼ同じで、彼は常にすぐ後ろを走っていた。
 
 僕とチームにとって本当に重要な勝利だ。長い間、勝利から遠ざかっていたから、ようやく勝ててうれしい。この数週間、チームにとってきつい時期だったし、ファクトリーのスタッフは懸命に作業にあたり、サポートしてくれた。だから、チーム全体のことを考えると、今日勝てたことがうれしい。この勝利をチームの全員に捧げる。辛い時期が続いたけれど、今日はとてもいい一日だった。チームとティフォシに感謝する。アブダビでもいいレースがしたいね。 


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=2位
 ポールを取ったのだから、優勝することしか考えていなかった。だからすごくがっかりしている。

 1コーナーで勝利の可能性を失ったと思う。スタートでクラッチをつないだ時に、思っていたようなグリップがなく、ホイールスピンをさせてしまった。セブ(ベッテル)の方がスタートの蹴り出しがよくて、イン側に入られてしまったんだ。

 残念だよ。僕らとフェラーリは今日のレースペースはほぼ同じだったし、戦略も似通っていたんだ。ソフトタイヤに換える時にアンダーカットを試みて、新品タイヤでプッシュしてみたけれど、それでも前に出ることができなかった。

 レース終盤にもう一度チャレンジしたかったが、ペースを上げようとした時にはタイヤがもう残っていなかった。  
 
 昨日の予選でいい結果を出せたから、今日は大きな期待を抱いていたんだけどね。でもポジティブな面を見ていこう。僕に関しては、最近の週末と比べると、今回はずっとよかった。それに、ルイス(・ハミルトン)のスタート位置を考えれば、チームとしてそれほど悪い結果だったわけではない。 


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=3位
 スタートは平均的な出来で、少しホイールスピンを起こしてしまった。でもポジションを落とさなかったからよかったよ。

 最初の15周はタイヤの扱いが難しかったけれど、ピットストップの後、マシンに満足して走れるようになった。ソフトタイヤを履いているときに自分が強いことは分かっていたから、レース後半によくなることは予想していた。

 前のグループに楽についていきつつ、タイヤもうまく管理することができた。ある段階でプッシュして前とのギャップを縮めていった。かなりいいスピードで走れると感じていたんだ。それでも、このコンディションではオーバーテイクは不可能だった。悔しいね。
     
(ルイス・)ハミルトンが後ろから近づいてくるのが分かったけれど、僕のマシンの状態はよかったから、ばかなミスさえしなければ抜かれることはないと確信していた。実際、楽に抑えきることができた。彼には僕をオーバーテイクできそうな現実的なチャンスは一度もなかった。

 ひとつ上でフィニッシュできた可能性もあったけれど、それでもチームにとっていい結果を出せたと思う。マシンは週末を通して強力だった。今年はほとんどすべてのサーキットで強さを発揮している。いくつか苦しんだレースもあったが、それでもチームとして僕らは誇りに思っていいと思う。来年に向けて、いい態勢を築きつつあるよ。 


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=4位
 最後方からレースをしていて、カート時代を思い出したよ。1年目と2年目のころのことをね。

 昨日、僕はめちゃくちゃになってしまって、自分を最悪のポジションに追い込んだ。でも今日は、ポールからスタートしていれば勝てただけの速さがあった。

 でも(ポールを確保するという)仕事をしなかったために、今日のレースがきつくなった。今朝起きた時点での目標は昨日のミスから名誉を挽回すること、そしてチームに誇りに思ってもらえるような仕事をし、ポイントを取り戻すことだった。

 なんとか3位までは上がろうとしたけど、終盤、タイヤがだめになってしまった。でもレースは楽しかったよ。バトルをエンジョイした。そのことが、僕の心に今も熱い炎があるということを自分自身に、そして他の人たちに対して証明することができたのならうれしい。
    
 完璧な仕事をし、誰よりも優れたドライバーになるためには、ミスは一切してはならない。それでも、成長の過程でミスはどうしても起きてしまう。でも僕は今年ここまでずっと、とてもクリーンなシーズンを送ってきた。クラッシュなどせず、マシンを壊すこともなかった。

 昨日のことはもう過去のことだ。今日はポジティブな一日だった。4位まで挽回できたことに感謝しているし、とてもうれしく思っている。“ドライバー・オブ・ザ・デー”に投票してくれたファンの皆に、心からお礼を言いたい。皆、今日のショーを楽しんでくれたかな。僕は全力を注いで走った。レースを終えた時には、心のなかにも、マシンのなかにも、まるで余力が残っていなかったほどにね!


■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=5位
 結局のところ、このコースは僕らのマシンとの相性がよくないんだ。ストレートでパワーの面で不利になるから、僕らにとってはきつい。コーナーでなんとか前のマシンに追いつこうとしていると、タイヤを使いすぎてしまって、性能が落ちてしまう。
 
 もちろんもっといい結果を期待していた。でも難しい状況だったし、最大限の結果は引き出したと思う。それが5位だ。
 
 最後の10周から15周を状態のよくないタイヤで走るのがいやだったし、ポジションを落とさずに済みそうだったから、2回目のピットストップをしようと決めた。ファステストラップを狙ってプッシュして、ものにすることができた。メキシコではできなかったことだからすごくうれしいよ。

■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=6位
 スタートは理想的だったとはいえないね。かなりタイトだったけど、アウト側にスペースを見つけたから、そこにうまく入り込もうとした。ただ、イン側に2台いたから、彼らが接触して、僕の方に寄って来るリスクがあることは分かっていた。実際、そのとおりになってしまったようだ。
 
 でも攻めていったことに後悔はない。スタートは、たくさんポジションを上げるチャンスだし、僕は(パワーユニットのエレメント交換によるグリッド降格で)少し後ろのグリッドだったから、何かをチャレンジしてみる必要があった。   

 幸いマシンには全くダメージがなく、タイヤを交換しただけでレースを続けることができた。何度かうまくオーバーテイクができたし、いいレースだったと思う。他のマシンに追いつくたびに、あっという間にオーバーテイクできたし、いいバトルもあった。終盤は6位が確実な状況だった。完走できた時にはすごくうれしかったよ。今日はやれるだけのことをやったと思う。 


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 決勝=7位
 7位は素晴らしい結果だったし、僕のキャリア全体を思い起こしてみると、本当に信じられないという気持ちだ。 
 
 今日のレースは最初から最後まで文句なしだった。最高のスタートを決めて、何台かをオーバーテイクし、セーフティカーの後のリスタートもうまく行って(フェルナンド・)アロンソをパスした。このレースで良い成績を残すには、彼を抜くことが重要だと分かっていたんだ。それ以降は完璧なレースができたよ。終盤はタイヤが厳しかったけど、何とか彼を抑え続けることができた。

 今日のレースに心から満足し、同時に感情も高まっている。何よりも重要なのは、このインテルラゴスのサーキットで、胸を張ってフィニッシュできたことだ。僕にとってこれ以上のことはない。僕に言えるのは、オブリガード(ありがとう)という言葉だけだ。みんなと別れるのは寂しいよ。


■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
フェルナンド・アロンソ 決勝=8位
 ブラジルGPは僕らにとって全体的にハッピーな週末になった。6番グリッドからスタートし、1コーナーでは5位に上がり、ポイント圏内でフィニッシュした。僕らにとってベストといっていい週末だったと思う。    
     
 決勝の最初から最後までマシンは素晴らしかった。でもどうしてもオーバーテイクをすることができなかった。ストレートでのスピードが足りなかったんだ。コーナー出口で何度かフェリペにかなり近づいて、「よし、今度こそ抜けるぞ」と思ったが、DRSを使っても、彼は僕を引き離していった。

 フェリペはすごく一貫した走りをしていて、ミスをひとつも犯さなかった。ファイナルラップは、彼にとってブラジルGPで走る最後の周だから、ポジションを維持するためにどれだけ強硬に防御してくるだろう、と思ったね! いずれにしても彼を抜くチャンスはなかった。後ろからは(セルジオ・)ペレスが近づいてきていて、彼に対する防御も同時にしなければならなかったんだ。だから、チェッカーフラッグが見えた時にはうれしかったよ。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=9位
 1周目のターン2で(フェルナンド・)アロンソに押し出されて、かなり面倒な状況に陥った。グリーンを走らされ、その間に(フェリペ・)マッサにも抜かれてしまったんだ。僕のレースにとっては、あれが大きな痛手になった。今日の午後の全体を、そこからのリカバリーに費やすことになったからね。

 僕には7位でフィニッシュできるだけのペースがあったことは間違いない。ただ、路面温度がものすごく高かったので、アタックしようとするとタイヤのデグラデーションがひどくなるという問題に悩まされた。これを克服するために戦略も変えてみたが、7位を取り戻すまでには至らなかった。
    
 終盤の数周は、マッサとアロンソにかなり近づいていた。マッサが最終セクターで速いのに対して、アロンソはセクター2が速く、さらにストレートではDRSを使えたおかげで、彼はポジションを守ることができたんだ。あと1周あれば、彼らをオーバーテイクできたかもしれない。コース上で起きたいろいろなことを考慮するなら、この結果を残せて良かったとは思うものの、十分に満足というわけではないね。

■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=10位
 僕にとっては波乱のない平穏なレースだったけど、スパ以来となる久々のポイントを獲得できて良かった。

 スタートでいくつか順位を下げたことに加えて、後方からは(ルイス・)ハミルトンと(ダニエル・)リカルドも追い上げてきたので、自分のポジションを上げていくのはなかなか難しい仕事だった。
 
 レースを完走できたことは良かったものの、今日はペースがあまり良くなかった。ずっと全開でプッシュしていたのに、これ以上の結果につながらなかったのが残念だ。今はもう、アブダビで今季最後の活躍を見せることだけを考えている。