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スーパーGT:LEXUS TEAM ZENT CERUMO 2017年第8戦もてぎ レースレポート

2017年11月13日 16:12  AUTOSPORT web

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ZENT CERUMO LC500
2017 AUTOBACS SUPER GT Report
MOTEGI GT GRAND FINAL
第8戦 ツインリンクもてぎ

ZENT CERUMO LC500
#38 立川祐路/石浦宏明

◆11月12日(日) RACE
決勝結果 3位

<決勝>天候:晴れ コース状況:ドライ
 まさかの予選Q1敗退と、LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとっては悔しい結果となった公式予選から一夜明け、SUPER GT第8戦は決勝日を迎えた。抜けるような青空のもと、朝からサーキット周辺に渋滞が起きるほどで、この日の決勝日は3万6000人ものファンがツインリンクもてぎに訪れていた。

 チームは前日ドライバーが訴えたアンダーステアの症状の回復を目指し、ピットウォーク等のイベントをこなしながら、午後0時15分からのウォームアップに臨み、立川祐路がステアリングを握りコースへ。ZENT CERUMO LC500にはやはりレースでの戦闘力があることを確認した。

 迎えた午後1時30分からのスタートで、ステアリングを握ったのは立川だ。9番手グリッドからスタートし、追い上げるためにはどうすればいいか……!? チャンスがあるのはスタート直後、そしてピット作戦での逆転だ。チームは立川に序盤、可能な限りポジションを上げてもらい、早めにピットインを行い、ライバルのタイムが落ちはじめるうちにスパートする、いわゆる“アンダーカット”の作戦を立てていた。

 栃木県警、そしてDTMドイツツーリングカー選手権のマシンとともに走る1周のパレードラップのあと、迎えたスタート目前。フロントロウの#23 GT-Rと、#6 LC500が接触。これで#6 LC500はマシンにダメージを受けてしまう。序盤、その#6 LC500を先頭とした2番手争いが白熱していった。

 しかし、混戦でこそ強いのが立川だ。1周目に早くも7番手にポジションを上げると、さらに6周目には#6 LC500と#24 GT-Rが接触した混乱に乗じ、立川は5番手に浮上。また、7周目には#36 LC500がトラブルに見舞われ、さらにもうひとつ順位を上げ4番手へ。ピットは大いに盛り上がる。

 好ペースで12周目には前を走る#46 GT-Rに接近した立川だが、当初の予定どおり早めのドライバー交代を行うべく、18周を終えてピットイン。石浦宏明に交代する。53周のレースで石浦は長いスティントを担当することになるが、いかに中盤でタイムを稼ぎ、タイヤが苦しくなるであろう終盤までにタイヤを温存するかが石浦のミッションだ。

 21周目には1分40秒414と、このレースでのベストを記録しタイムを稼ぐ石浦に対し、20~27周あたりには上位陣もピットイン。全車がピットインを終えてみると、LEXUS TEAM ZENT CERUMOが立てた作戦は見事成功。石浦は3番手を走行していた。ただ、残りは15周以上。後方からは、バトルを展開しながら#17 NSX-GTと#100 NSX-GTの2台が近づきつつあった。

 しかし、ピットは立川が履いたタイヤの様子を確認し、石浦に的確に後続との差とタイヤの状況を伝えていく。石浦は、48周目には1分42秒260とペースアップ。後続とのマージンを稼ぎ出し、そのままチェッカー。3位表彰台を獲得した。

 残念ながらチャンピオンには届かなかったものの、予選からきっちりとチームが一丸となり、表彰台まで追い上げることには成功した。シリーズ後半戦、ZENT CERUMO LC500のフィーリングにも手ごたえを感じており、さらにこのレースではチーム力の高さも再確認し、今シーズンのラストレースを締めくくった。2017年シーズンは終わったばかりだが、すぐにまたテストが始まる。2018年こそタイトルを奪回するべく、LEXUS TEAM ZENT CERUMOはふたたび挑戦を始める。

ドライバー/立川祐路
「予選がうまくいきませんでしたが、クルマの感触は悪くなかったですからね。決勝では後方からのスタートだったものの、追い上げられるだけ追い上げようと思っていました。レースでは早めにピットに入る作戦にしていて、それもうまくいって、最低限の追い上げはできたと思っています。序盤は混戦でしたが、うまく切り抜けることもでき、後半は石浦選手が長いスティントを頑張ってくれて、表彰台まで上がることができ良かったです。今季を全体を通してみると、うまくいかないレースも多かったので、来季は1年間きっちりと戦い、タイトルを狙いにいきたいです」

ドライバー/石浦宏明
「レースでは1周目から立川選手が大きく順位を上げてきてくれました。その後も早めにピットインして、終盤苦しくなるとしても、ポジションを上げようという戦略を採りました。予定どおりにいき、3番手に上がることができたと思います。終盤ライバルに差を詰められたところもありましたが、立川選手のタイヤの状況を見て、ピットから連絡をもらいながら、最後にプッシュして終えることができました。自分のスティントはしっかりこなせたと思いますが、予選順位からすると挽回できたものの、もう少し速さが必要だと思っています。来季に向けて、すぐにテストも始まりますので、しっかりと頑張りたいと思っています」

浜島裕英監督
「ピット作戦もアンダーカットがうまくいき、ふたりのドライバーが粘り強く走ってくれましたし、ピットもエンジニア含め、クルーも仕事をこなしてくれたのがこの結果だと思っています。その点では、来季に繋がるいいレースでシーズンを終えることができたのではないでしょうか。今季はレースごとに良いときもあれば悪いときもあり、その差が大きかったことが、チャンピオン争いの上位に食い込むことができなかった要因になってしまったのではと思います。来季に向けて、持ち込みから速いクルマづくりをみんなで考えていかないといけませんね」