11月12日にツインリンクもてぎで決勝レースが行われたスーパーGT第8戦もてぎ。戦いを終えて、GT500クラスを制したMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生とロニー・クインタレッリが決勝と2017年シーズンを振り返った。
MOTUL AUTECH GT-R
松田次生
「チャンピオンを目指してもてぎに入って、予選で(ポールポジションポイントの)1点を取って、今日は勝ってどうなるかという形でした。最終的には2点及びませんでしたね」
「開幕戦はレクサスがトップ6を独占して、タイム的にも(レクサスに対し)予選で1秒以上のギャップがありました。苦しいシーズンが始まるなと思ったなか、全スタッフが一生懸命クルマを開発してくれて、ミシュランタイヤも、それに応えてくれました」
「新しい空力規則になって、テストから本調子ではなく、他メーカーの方が調子がいい状況でしたが、僕たちもクルマとタイヤを合わせ込むことができて、その集大成として優勝できました」
「チャンピオンを獲れなかったのは悔しいですが、ここまでGT-Rが勝てなかったことを考えると。1勝できたことは自分たちのプラスになったと思います」
「今までのなかで、一番苦しい状況で(ロニー・クインタレッリ選手と)互いに高めあうことができました。チャンピオンは獲れませんでしたけど、全員でいいレベルに来たという状況だと思います。この流れを維持してレクサスに奪われたチャンピオンを取り戻したいですね」
「(シーズンを振り返ると)鍵になった場面はいろいろありますよ。序盤の出遅れや鈴鹿1000kmでのペナルティ、第7戦タイでポイントをしっかり獲れなかったことなど、思い返せばいろいろ出てきますけど、すべてが完璧にいくレースはありません」
「ただ、序盤の開発遅れが一番大きな要素だったとは思います」
ロニー・クインタレッリ
「今日は優勝できてうれしいですし、予選が終わった時点で優勝を狙うとはいいましたけど、内心はチャンピオンも獲りたかったです」
「結果的に(チャンピオンには)届きませんでしたけど、今日のレースは昨日の予選から続いて、クルマとタイヤの調子がよかったです」
「スタートでは、ふだんはシグナルに集中するんですけど、今回はミラーにスモークが映ったので、そればかり見ていました。マシンバランスに影響がなかったのは幸いでしたね」
「そのあとのレース内容は完璧でした。シーズン序盤のパフォーマンスを考えれば、よくここまでこれたと思います。チームの全員に感謝しています」
「(スタート前の接触について)僕もビデオを見返さないと状況は分かりませんけど、僕は普通に走っていたら後ろからクルマがスピンしそうなくらいの衝撃を感じました」
「ホームストレートでリヤタイヤから煙が上がっていたので、パンクすると思い、正直レースが終わったとも感じましたけど、慎重に1コーナーへ飛び込みました」
「ただ、グリップはしていましたし、そのあと2周くらいはサイドミラーを見ながら走っていました。煙も場所によっては出るような状況でしたが、クルマのバランスは変わりませんでした。3周目くらいからは煙も出なくなったので、チームと連絡を取りながら、タイヤの内圧を確認して走っていましたね」
「次生が言ったとおり、第3戦か4戦まではレクサス勢、ホンダ勢に負けていました。ただスーパーGTのルール(ハンデウエイト)があって、夏場は追い上げて1000kmを終えた時点でランキングトップにいました」
「ただシーズンを通してみると、ウエイトハンデがなければ明らかにレクサス勢が速かった。普通なら、シーズン中にここまで追い上げることは難しいと思います。この短い時間のなかで最終戦で実力で優勝できたのはよかったですね」
「これを活かして、来年は序盤からしっかりポイントを取って、チャンピオンを目指したいと思います」