2017年F1第19戦ブラジルGP予選でトップ10に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。
■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 予選=1位
ブラジルではいつもそうだけど、予選はかなりの接戦だった。Q3最後のランに出ていく時、ポールが欲しければタイムを更新しなければならないと分かっていた。コーナーを通るたびにタイムが縮まっていくのを感じ取れていたよ。最終的にすべてをうまくまとめることができて、とても良い気分だ。
Q2、Q3に進めなかったルイス(・ハミルトン)は本当に不運だったね。だからチームに良い結果をもたらせるかどうかは僕にかかっていて、それをやり遂げることができたので、とてもうれしい。
僕はいまでもドライバーズ選手権2位獲得を明確な目標としている。良い目標があると、僕も含めてチームの全員がより懸命に仕事に当たれるんだ。
明日はクリーンで良いレースを走ることが重要になるけれど、フェラーリもとても速いので、簡単ではないだろう。インテルラゴスのターン1、2は常に難しいが、スタートの蹴り出しをうまくやって、トラブルのないように走れるといいね。
僕にとってはまだ3回目のポールポジションなので、明日のスタート位置からの眺めが楽しみだよ。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 予選=2位
金曜日から改善が見られたのは、重要なことだ。今日は自分のマシンに満足していたけれど、最後のランの1コーナーのブレーキングが少し慎重すぎたと思う。アウトラップ終盤でいい走りができていたから、そこでのグリップが思っていたよりも高かったのかもしれない。
失ったタイムの一部を最終セクターで取り戻せることは分かっており、実際にそうすることができたけれど、十分ではなかった。けれどもかなり近いところまではいけたし、いつもレースで差を縮めることができているので、明日に向けてのモチベーションは高い。優勝を狙っていくよ。
(ポールポジションを取れなかったことについて語り)最後のラップのターン1に向けたブレーキングで少し勇気が足りなかった。でも僕らのロングランは(ポールシッターの)バルテリと比べていいと思うから、どうなるか、様子を見ていくよ。
(ランキング2位獲得は)大きな意味がある。僕らは1位を取れなかったから、2位は確保したい。(2位と3位は)それほど違わないという意見もあるだろうけど、大違いだよ。
だから明日の一番の目標は勝つことだ。勝てればポイントを追加できるし、ランキング2位争いにおいても助けになる。
■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 予選=3位
マシンのフィーリングは概ね良かったけれど、皆がスペースを探しながら走っていたので、アタックラップは常に少し難しかった。
タイヤを機能する状態に入れられたときには多少楽だったが、アウトラップで渋滞していると、なかなかうまくいかない。タイヤによって感触に良し悪しがあり、良かったときは単純にアウトラップがうまくいったからだ。タイヤを信じることと、1コーナーでフロントをロックしないように走ることが少し難しかった。タイヤが機能しているときにはマシンの感触がよかった。
単純な展開の予選ではなかったが、最終的な結果はまずまずだった。今日は確実な仕事ができたし、チームとしての結果は良かったと思う。確かにもっと引き出す余地はあったけれど、長いレースを走るのは明日だ。1コーナーはかなりの接戦になるだろうからスタートでベストを尽くす。良いスタートを切る努力をして、その後に何ができるかを見守っていこう。
■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=4位
今日の予選では最大の結果を出したと思う。単純に速さが足りなかった。全体的に見て、週末全体を通して十分なペースがないんだ。
ダニエル(・リカルド)も僕も最適なマシンバランスを追い求めているのに、完全なグリップとポテンシャルを得られずにいる。予選でのグリップは少しマシだった。ここでの僕らはストレートで多くのタイムを失っているけれど、あとコンマ1、2秒は見つけ出せたはずだと思う。僕らはここではあまり強くないから、このコースでフェラーリやメルセデスを打ち負かせるなんて期待はしていなかったが、もう少し近づけると思っていた。
もちろんレースで雨が降ればうれしいけれど、そうはならないだろうね。今夜、雨乞いでもしようかな!
正直に言えば、僕らには少しの運が必要だ。ただ、前方で何が起きるかは分からないし、楽しいレースになる可能性はまだあるよ。
(ルノーのパワーユニットにトラブルが続いていることで心配しているかと聞かれ)今シーズン、何度も経験してきたから、特に気にしていない。コースに出て、全力でプッシュする。それでブローしたら仕方ないよ!
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 予選=5位
本当に不可解な土曜日だ。僕らは過去何年も、金曜日はあまり良くなくて予選で改善していくというのが普通だった。でも最近では、金曜日はすごくいい感じなのに、土曜日になると調子を崩すことが頻繁にある。
今日の予選ではソフトタイヤを履いた時の方が好調だった。Q3で最後に履いたスーパーソフトのセットには何かがあったみたいで、ピットを離れてすぐにバイブレーションを感じたんだ。そのまま続けられるような感じではなかったから、少しイライラしたよ。
明日はソフトでスタートするから、それが助けになることを願っている。コース上で順位を上げるために攻めていかなければならないが、僕らのマシンは決勝で強いはずだ。
ルイス(・ハミルトン)は僕らよりも後ろでスタートするから、どうなるかを見守っていこう。メルセデスがこの週末にずっと見せてきたような速さを持っているとしたら、ルイスのすぐ前を走って、彼に押し上げてもらおうかな。
■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 予選=6位
今日の結果をとても嬉しく思っている。特に、これまでの数週間、僕がどれだけ予選で苦労してきたかを考えるとね。ライバルたちからかなりプッシュされたけど、Q3進出をかけて良い戦いができた。難しいコンディションのなかでいい1周を走って6位になれた。これは今日の僕らに可能な最大限の結果だよ。
チームに「ありがとう」と言わないとね。僕はここ数戦、予選で苦戦してきたから、最新のアップデートを理解するためにすべてを調べたんだ。エンジニアが懸命に仕事にあたってくれた。今日の結果は僕らのペースを証明するものだ。調子を取り戻せたことが嬉しい。明日のレースを楽しみにしているよ。
今日はかなり涼しかったけど、レースでは気温が上がると予想している。タイヤをきちんと管理し、正しい戦略を採ることが重要になる。ブラジルでは天気が予想できないから、もしかしたら雨が降るかもしれない。それが前のほうでバトルをする上での助けになるかもしれないね。
■マクラーレン・ホンダ・フォーミュラ1チーム
フェルナンド・アロンソ 予選=7位
難しい予選だっただけに、今日の7位には満足している。厄介なコンディションだった。バイザーに雨粒がつくと、たとえ路面が完全に乾いていようと、限界までプッシュするために必要な自信が奪われる。それでもマシンを信じ、心に迷いがあったとしても、コーナリングに全力を注いで走るしかない。
昨日はマシンバランスにもパフォーマンスにも完全には満足していなかった。でも今日はマシンが一段向上し、競争力が高まった。
6番グリッドというのは入賞を目指す上でとてもいいスタート位置だ。でも決勝では(ルイス・)ハミルトンと(ダニエル・)リカルドが後方から追い上げてくるだろう。明日は晴れて完全にドライコンディションでレースをすることになると思うが、それでも彼らからポジションを守り切るためにできる限り戦うつもりだ。防御するのは簡単ではないことは分かっているけどね。
少し雨が降ると助かるね。ダンプコンディションでの方が僕らの競争力は高まるからだ。いずれにしても明日はトップ10に入ることを目指して走る。土曜はとてもうまくいった。日曜にどういう結果が出るのか、見ていこうじゃないか。
■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=8位
今日は予選での努力が実を結んだし、マシンの性能も引き出せたと思う。Q3終盤では良いアタックを何周か走れたから、満足しているよ。
もちろんもう少し雨が降って混乱が起きればもっと良かったけれど、そうはならなかった。重要なのは明日、チェッカーまでたどり着いてポイントを得ること。僕らのレースペースはそれなりに良いので、フォース・インディア、マクラーレン、ウイリアムズらといい戦いができるはずだ。どうなるかに注目だ。
■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
カルロス・サインツJr. 予選=9位
良い一日だった。マシンにより自信が持てたし、間違いなくプラクティスから進歩があった。まだ改善や順応の余地はあるとはいえ、新しいチームで3回目のQ3進出を果たせたことは、いい経験といえる。
明日の目標は、もちろんポイント獲得だ。(ルイス・)ハミルトンと(ダニエル・)リカルドが後方から仕掛けてきて面白いレースになるだろうけれど、僕らには良いペースがあるから、プッシュし続ければいい。
(「フェリペ・マッサが、サインツはQ3で故意に邪魔したことを認めたと主張しているが、それは事実か」と聞かれ)全くそんなことはない。僕がわざとやったと言うなんて、ずいぶん強硬に非難するもんだね。
彼はターン4で前に出ることもできたんだ。僕はターン4で彼の後ろを走らなければならなかった。Q3最初のラップで彼に妨害されて0.2秒か0.3秒失った。
なのに彼は文句を言い始めた。昨日のことを話していたね。理由は僕には分からない。僕には理解できないことだ。というか、あまり聞いていなかった。聞く価値のないことだからね。
昨日、コース上で僕らの間に問題があったのは確かだけど、予選中にペナルティが出るようなリスクを冒すわけがない。
■ウイリアムズ・マルティニ・レーシング
フェリペ・マッサ 予選=10位
Q3で、あるドライバーに意図的に妨害されて1周を台無しにされるまでは、予選に満足していたんだけどね。本当に残念だよ。ミスを犯すのはいいけれど、あれはミスなんかじゃない。本当にがっかりしている。
最後のアタックラップでは少し雨が降っていて、うまくまとめることができなかった。ロックしてしまったんだ。そのため、本来のポジションからスタートすることができなくなった。
(Q3で妨害されたという件について話し)カルロス・サインツが故意に僕のラップを邪魔した。故意にだ。本当にびっくりした。エンジニアがミスすることはあるだろうし、後ろから他のマシンが来ることを知らない場合は、こういうことは起こり得る。でも故意にやるというのはあり得ない。
彼と話をして、『わざと邪魔したな。僕が来るのを知っていたんだろう』と言ったら、彼は『ああ、知っていたよ。君は昨日、僕がロングランをしていた時に邪魔したからね』と答えたんだ。
『おいおい、これは予選だぞ』と僕は言った。つまり彼はわざとやったんだ。僕には到底受け入れられない。本当ならあと4つか5つ上のポジションだったかもしれないのに、予選を台無しにされた。
(スチュワードには)このことを理解してもらいたい。コーナーで僕がかなり接近していたのは明らかだ。彼は僕がいるのを知っていながら、前に出さなかった。知っていたのにだ。