スーパーGT第8戦もてぎ、GT500クラスのポールポジションを獲得したのは、ドライバーズランキング3位のMOTUL AUTECH GT-Rの松田次生、ロニー・クインタレッリ。Q2ではクインタレッリが驚愕のタイムをマークし、逆転王座に向けて最高のスタートを切っている。
GT500クラス参戦全15車がノーハンデで臨む最終戦の予選Q1は14時20分に開始された。朝は曇りだった天候もすっかり晴れへと転じており、14時の段階で気温は17度、路温も22度まで上がってきている。路面はもちろんドライ。
チャンピオン争いトップ3陣営のQ1出走ドライバーは、KeePer TOM'S LC500がニック・キャシディ、WAKO'S 4CR LC500はアンドレア・カルダレッリ、そしてMOTUL AUTECH GT-Rは松田次生。
15分間のセッションは例によって静かな幕開け。グリップの一番良くなるセッション終盤、そして決勝レースを想定したタイヤ面の要件からくる逆算により、コースインはセッション残り9分あたりからとなった。
まずコースに向かったのはARTA NSX-GTの野尻智紀。これにフォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rの佐々木大樹が続き、残り8分を切ってコースインの波が本格化。残り7分のタイミングまでには全車がコースへと入った。
最初のアタック相当タイムが記録されたのは残り2分、WAKO'Sのカルダレッリが1分37秒795をマークする。そしてレクサス勢が上位を固め出したと思われたところで、残り1分、フォーラムエンジニアリングの佐々木がトップを奪取。さらにはau TOM'S LC500の中嶋一貴、S Road CRAFTSPORTS GT-Rの千代勝正(1分37秒224)と、続々とトップタイムが入れかわっていくなかでQ1はチェッカーに。
チェッカー寸前にMOTUL GT-Rの松田が1分37秒345で2番手に上がり、トップはS Roadの千代とミシュラン装着GT-Rがワンツーを形成。以下、au、KEIHIN NSX-GT(塚越広大)、KeePer、フォーラムエンジニアリング、WAKO'S、RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴)までがQ1を通過した。
数字上のチャンピオンの可能性を残すランク5位のZENT CERUMO LC500(石浦宏明)は、8位と0.017秒差の9位でQ1ノックアウト。
12分間の予選Q2は15時05分に開始。レクサス3台、ニッサン3台、ホンダ2台と、台数的には3メーカー拮抗状態でのポールポジション争いとなる。コースインは残り8分を切ってから始まり、そこから約1分の間に全8台がコースへ。
残り1分30秒、最初にアタックタイムをマークしたのはシリーズ2位のWAKO'S、大嶋で1分37秒207。シリーズリーダーのKeePer、平川亮は1分37秒366で大嶋に及ばず2番手。レクサス勢のシリーズトップ2が逆の順番で予選ワンツーかと思われた刹那、チェッカーラップでMOTUL GT-Rのロニー・クインタレッリが驚愕のタイムをマークしてくる。
そのタイムはツインリンクもてぎのGT500のコースレコード(1分36秒491)を更新する、1分36秒316。後続に0.891秒差をつける圧巻のタイムで、シリーズ3位のMOTUL GT-Rがポールポジションを獲得した。
この結果、予選トップ3はシリーズ1-2-3が逆の順番で並ぶ形勢となっている。以下、予選4番手はS Roadの本山哲、5~8番手にはフォーラムエンジニアリング(J-P.デ・オリベイラ)、RAYBRIG(伊沢拓也)、au(ジェームス・ロシター)、KEIHIN(小暮卓史)と続いた。
逆転王座へ向け、MOTUL GT-Rが今季初ポール獲得。タイトル争いはランキング上位3台がガチンコで直接争う状況となった。