システム開発やインターネット広告などを手掛けるサクラグは11月9日、「いい夫婦の日」(11月22日)にちなんで「エンジニアの夫婦間についてのアンケート調査」の結果を発表した。20代~50代の既婚男性300名から、インターネットで回答を得た。
「自分のことを愛妻家だと思うか」という質問に対しては、「思う」(46.4%)、思わない(27.1%)、「分からない」(26.5%)との回答だった。半数以上が、「どちらかというと愛妻家とは言えない」と考えているようだ。他方、妻や家族に対する気持ちは意外とはっきりしたものだった。(文:okei)
7割以上が「奥さんが好き」、約9割は「夫婦関係が良好」
多数派を占めたのが、家族が好きで大事にしているという回答だ。「夫婦仲」については「かなり良好」「まあまあ良好」が88.8%、「配偶者のことが好き」は72.4%。およそ9割は「夫婦関係は良好」と思っていて、7割以上が「奥さんのことが好き」というわけだ。
「家族を大事にしている」も、およそ7割で、内訳は「(していると)思う」(67.1%)、「わからない」(21.0%)、「思わない」(11.8%)となる。
一方で、「仕事のことを配偶者に相談することはありますか」には、「よくある」「ある」が47.2%、「あまりない」「ない」が52.7%という回答だった。家で仕事の話をする人は半数弱といったところだ。これは公務員や事務会社員など、他の職種と比べても少ない数値だという。専門技術職なので、話しても分からない、家庭にまで仕事を持ち込みたくないという気持ちがあるのだろう。もしかしたら、長時間労働で会話自体が少ないという可能性もある。
厚生労働省による2016年の「労働安全衛生調査」には、「メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業・退職した労働者」の産業別割合がある。平均で0.4%のところ「情報通信業」は1.2%と一番高い。
メンタルをやられがちなSE、家族が唯一の支えかも
一つの例だが、筆者の友人でシステムエンジニアの夫を持つAさんは、夫がたびたび24時間以上会社から戻らず1人で育児をする日もよくあるのだとか。ある日、疲れて夕食の片付けも出来ず居間で寝てしまったが、深夜帰宅した夫がすべての片付けをしておいてくれたという。
「すてきな旦那さん!」と褒めたのだが、Aさんは「そう言われると腹立つ」と苦々しげに答えた。夫は子煩悩で優しいものの、いかんせん不在がちなことが不満のようであった。
調査を行ったサクラグは、
「一般的にシステムエンジニアは家庭を大事にする方が多いとも言われていることが、実際のアンケート結果でも現れた結果となりました」
などとまとめている。
少しのミスも許されない技術職は、まじめな性格の人が多いだろう。さらに職場が長時間労働になりがちなであれば、メンタル不調に陥ってしまうこともある。唯一の支えが家族だとしたら、家庭を大切に思う傾向は、自然と強くなるのではないだろうか。