11月11日、栃木県のツインリンクもてぎでスーパーGT第8戦が開幕したが、午前8時45分にスタートした公式練習に続き、3台が来日しているDTMドイツツーリングカー選手権車両によるデモランが実施され、そこにGT500の3台が加わり『クラス1』規定全車の競演がついに実現した。
DTMとスーパーGT500クラスは、長年『クラス1』と呼ばれる車両規定統一化に向けて交渉が進められており、2014年からはGT500クラスがDTMとモノコックを中心に多くの部分を共通化している。今季はそんな両シリーズの交流の一環として、DTM最終戦ホッケンハイムでGT500マシンがデモランを実施。今回のスーパーGT第8戦では、DTMマシンがスーパーGTを訪れ、ともにデモランを行うことになっていた。
ホッケンハイムでのデモランでは、残念ながら車両の都合がつかずホンダNSX-GTが参加できなかったため、5台でのデモランとなっていたものの、日独のシリーズを戦うレーシングカーがともに走るという意味で、非常に歴史的な意味をもった。そして今回はさらに、世界で初めてNSX-GTを交え、クラス1規定の6台がすべてそろうという点で、歴史的な日となった。
すでに10日、DTM車両の3台はツインリンクもてぎでフリープラクティスを行っていたが、予選日となった11日、スーパーGTの公式練習に続いて、アウディRS5 DTM(ロイック・デュバル)、BMW M4 DTM(アウグスト・ファーフス)、メルセデスAMG C63 DTM(マーロ・エンゲル)というDTMの3台がコースインした。晴天のもと、3周をこなしたDTM車両たちにの前に、今度はピットレーンから公式練習を終えたばかりのARTA NSX-GT(野尻智紀)、MOTUL AUTECH GT-R(松田次生)、DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン)という3台がコースインした。
3台のGT500車両と3台のDTM車両は、合流するとゆっくりとしたペースで周回を開始。将来開催が期待される交流戦のシーンを思わせるランデブーが、ついに実現した。GT500車両とDTM車両は、走行終了後ピットイン。わずか3周の走行となったが、大いに歴史的意義がある3周となった。