フェルナンド・アロンソが、2018年のル・マン24時間レースにトヨタから出場することがほぼ固まり、他のWEC世界耐久選手権数戦に出場することについても交渉中であるとの報道を受け、マクラーレンF1チームは、F1以外のレースに出場し続けることについては否定的な反応を示した。
アロンソが今週トヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)を訪問し、シート合わせを行ったとの報道に続き、10日にはBBC Sportが、アロンソとトヨタは、ル・マン出場については基本的に合意しており、さらに2018年WECの「ほとんどのレース」に出場する可能性について交渉を行っていると伝えた。BBC Sportによると、現時点で正式な契約は結ばれてはいないが、少なくともル・マン参戦は実現する見通しだということだ。
アロンソは、F1モナコGP、ル・マン24時間、インディ500という世界三大レースを制するという夢を持っており、今年はインディ500に初挑戦した。2018年1月にはデイトナ24時間に参戦することがすでに決まっており、これはル・マン24時間挑戦への準備の一環であると考えられている。
一連の報道についてアロンソもトヨタもノーコメントの姿勢をとっているが、マクラーレンはもしル・マン24時間にとどまらず、WECに数戦にわたって参戦するのであれば、F1でのパフォーマンスに支障が出てくるとの考えを示した。
「彼はF1以外のレースに何戦か出場したがっている。それについては個別に話し合う」とマクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが語ったとBBC Sportが伝えた。
「彼が力を注ぐ主な対象はF1であり、F1が最優先事項であるべきだ。彼に競争力の高いマシンを提供できるよう、我々は全力を尽くしていく。力のある(F1)マシンに乗れれば、他ではレースをしないだろう」
「身体的に、ふたつのプログラムに取り組むことが可能だとは、私は思わない。簡単なことではないだろう。ル・マンやインディ500やデイトナに出るのはいい。1戦だけのレースだ。しかしそれ以上となると、一番力を注ぐべきことから気持ちがそれてしまう」