シトロエン・レーシングは11月9日、開発を進めているシトロエンC3 R5を11月23~26日に開催されるラリー・デュ・バールでお披露目すると発表した。
このC3 R5はライバルのフォード・フィエスタR5などと比較すると、思うようにカスタマーからの支持を得られていないシトロエンDS3 R5の後継車として開発が進められている。
チームは今年9月からターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)での開発テストを本格化。2018年上期の販売開始に向けて作業を進めている。
テストにはWRC世界ラリー選手権を戦うステファン・ルフェーブルとクレイグ・ブリーンのほか、フランス・ラリー選手権でDS3 R5をドライブしてきたヨアン・ボナートが参加し、すでに4000km以上を走破しているという。
ラリー・デュ・バールでは、このC3 R5がSSの安全を確認するゼロカーを担当。公の場に初登場することになる。ただし、FIAによるホモロゲーションを受けていないため、競技には参加しない。
シトロエン・レーシングのイブ・マトン代表は「ラリー・デュ・バールは、我々の最新マシンに強い興味を持つ人々にアピールする最高の場だ」と語る。
「またテクニカルチームは、テスト走行とは異なる状況での開発データを収集できる」
「(ゼロカーのドライブを担当する)ヨアン・ボナートは、今年フランス・ラリー選手権でDS3 R5にタイトルをもたらしてくれた。WRC2では運に恵まれないこともあったが、速さを発揮してきた」
「だから、ラリー・デュ・バールで、彼にC3 R5のお披露目を任せるのは当然のことなんだ」
新型マシンの披露という大役を担うボナートは「サクソ・チャレンジに参加した時から、僕のキャリアはシトロエンとともにあるんだ」と述べている。
「初期段階からマシン開発に携わるのは、これが初めてだ。そして、こんなに運転しやすく効率的なマシンに出会ったこともなかった」
「C3 R5をこれまでのマシンと比較するのはナンセンスだ。シャシーやエンジン、エルゴノミクスなど、本当にすべての要素が生まれ変わっているからね。カテゴリーが変わったような印象すらあるんだ」
「ラリー・デュ・バールでは、これまでの作業が無駄ではなかったと証明すると同時に、新たなフィードバックを得ることを目標にしているけど、なによりも素晴らしコースを満喫したいね」