自分の休日について難癖つけられるのはイライラするものだ。土日祝日だったり、正規の手順を取って有休を消化するにしても、休みは堂々と、自分のしたいことをすればいいのである。
別にここ最近の話ではないんだけど、従業員のプライバシーに過剰に干渉をする職場ってのが日本にはたくさんある。(文:松本ミゾレ)
「有休で家にずっといるのバレて上司にそのこと咎められた」というスレ主
仕事が終わったら飲み会に付き合わせては、つまらねえ自慢話や武勇伝を披露するゴミみたいな上司がいたり。休日なのにLINEや電話でアホみたいに仕事の連絡をしてきたり。ろくな報酬もボーナスも出してない職場に限って、こういう締め付けだけは強い。
先日、2ちゃんねるで「有休で家にずっといるのバレて上司にそのこと咎められた」というスレッドを見かけた。この家というのは、社員寮のことを指すようだ。この人物は正当な権利として有休をとったのに、どこにも出かけず、家にいてじっとしていたことがバレて上司に詰められた、というのだ。
普通はこんなことがバレたところで、上司も「ははは。まあ、たまには平日にゆっくりしたいよな」ぐらいの反応で済ませるはず。しかし、あろうことかこの上司は
「お前、わざわざ有給とったのにずっと家にいたのか?なら出勤しろよ」
といったことを言ってきたのだという。そもそも有休を取るのに理由はいらない。上司のこの言い方もコンプライアンス的に問題があるだろう。というか、有休をとって家にいたことを、誰かが上司に報告してるっぽいところも、輪をかけて気色悪さを感じる。なんなんだこの職場(笑)
「会社にコンプラ対策室みたいなの無いの? 俺なら絶対電話してる」
まあでも、百歩譲ってこの上司に味方しろってんなら、一応しっかり有給を消化させているその姿勢だけは認めなければならない。本物のブラックでは、有休を使うことすら難しい。
ただやっぱり、スレッドに寄せられる様々な意見を見ていっても、やはりこの事例は異常と捉える向きが強い。
「別に有給をどんなことに使っても問題ないだろ」
「会社にコンプラ対策室みたいなの無いの? 俺ならぜったい電話してる」
「有給取るのに理由なんか必要ある企業に勤めてる人可哀想」
こんな具合で、普通に考えていちいちこんなことで上司に咎められる風潮がおかしいとする意見がほとんどである。
もちろん中には「用事もないのに有休とるな」って声もある。が、僕はこういうことを言う奴については「馬鹿だなぁ」と心から思う。有休の消化率なんて、用事がなくても取得しなきゃ上がらない。
誰かがしっかり有休をとらないと、後に誰も続かない。彼のしたことは褒められこそすれ、断じて咎められるようなものではない。僕は120%、このスレッドを立てた人物の味方をする。
大体、許可された有休をどう使おうと、その時点で当事者の自由だ。こんなところまでいやらしく指摘してくるような会社は、働き手のプライバシーを屁とも思っていないのだ。日本になぜ真っ当な労働環境が少ないのか。その理由の一端を見た思いである。