日曜日に公表され、世界中の富裕層の隠された資産の秘密を明らかにした“パラダイス文書”の膨大なデータのなかに、ルイス・ハミルトンの名前が登場し、脱税疑惑が持ち上がっている。
文書には、ハミルトンが彼のプライベートジェット、ボンバルディアチャレンジャーCL605の購入および所有権取得に関連して、オフショア会社を使い、推定327万ポンド(約4億9千万円)の付加価値税の支払いを免れた事実が示されている。
2017年のF1世界チャンピオンであるハミルトンは、2013年に英領バージン諸島、ガーンジー島およびマン島に登録されているオフショア会社を通じてジェット機を購入した。その際、見せかけのリース契約を利用して自分自身に貸し出すという手法を採ったとThe Guardianは伝えている。
このジェット機を業務目的で使用した場合には付加価値税が免税になるが、ハミルトンはしばしばプライベートで使用しており、その場合はEUおよび英国の税規定に反すると報じられている。
ハミルトンはF1キャリアで成功を治めるなかで、数年前に母国である英国を離れ、モナコやスイスで居住権を得た。
英国のSunday Times紙は、ハミルトンの推定個人資産を1億3100万ポンド(約196億円)として今年の長者番付に載せている。
「僕は19の国でレースをし、20もの違う場所で収入を得て、数カ所で税金を払っている」と今年、ハミルトンは同紙に語っていた。
「僕は母国に貢献しているし、それだけでなく、1000人以上のチームが雇用され続けることを助けている。僕はとても大きな枠組みの一部なんだ」
The Guardianによると、今回の脱税疑惑を受け、ハミルトンは自身の弁護士に契約内容をチェックするよう命じ、その結果、合法であるとの報告を受けたということだ。彼は、プロのアドバイスを信じ、自分の仕事に集中していくと発言したという。
また、違法行為が行われていたとしても、ハミルトンは直接かかわったというよりはプロのアドバイスに従っただけなのではないかと、同紙は報じている。