前戦マレーシアGPでアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が優勝、ランキングトップのマルク・マルケス(ホンダ)が4位に終わったことで、ふたりのポイント差は21ポイントに縮まり、最終戦バレンシアでタイトル争いに決着をつけることになった。
マレーシアGP決勝はウエットの難しいコンディションとなったが、ワンツーフィニッシュを飾ったことからも、ドゥカティにアドバンテージがあった。マルケスは3位をねらって得られるプラス3ポイントではなく、あえてリスクを冒さず、チャンピオンシップを優先してポジションキープを選択し、4位でチェッカーを受けた。
この結果、ホンダはマレーシアGP終了時点でコンストラクターズタイトルを獲得。最終戦バレンシアGPでドビジオーゾが優勝しても、マルケスが11位以内でフィニッシュすれば、4度目のMotoGPクラスタイトルを獲得することになる。
ランキング3位を確定させたマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)だが、3位に入賞したドライのオーストラリアGPから一転、ウエットのマレーシアGPでは9位に止まり、ウエットコンディションで問題を抱えていることを改めて印象づけた。
バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)はランキング4番手をキープしているが、ランキング5番手のダニ・ペドロサ(ホンダ)とのポイント差が12ポイントに縮まり、最終戦でランキング4位を争うことになる。
ランキング6番手のヨハン・ザルコ(ヤマハ)は、マレーシアGPでMotoGPクラス二度目となる表彰台を獲得。オーストラリアGPでのルーキー・オブ・ザ・イヤー獲得に続き、マレーシアGPでインディペンデントチームランキングトップを確定させた。
一方、マレーシアGPで2位表彰台を獲得したホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)がランキング7番手に続き、ザルコとのポイント差を17ポイントに縮めてきており、ロレンソにはランキング6位浮上のチャンスがある。
ランキング8番手のダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)もロレンソとは16ポイント差、ランキング9番手のカル・クラッチロー(ホンダ)はペトルッチと17ポイント差と、ランキング順位の変動の可能性を残して最終戦に臨む。
日本GP以降、体調不良により欠場しているジョナス・フォルガー(ヤマハ)はランキング10番手をキープしているが、欠場が続いたことから、ランキング11番手のアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が9ポイント差、ランキング12番手のジャック・ミラー(ホンダ)が11ポイント差に迫っている。
なお、フォルガーの代役には、マレーシアGPに続いて、マイケル・ファン・デル・マーク(ヤマハ)が起用される。スーパースポーツ世界選手権(WSS)では、2010年を最後にバレンシアラウンドが開催されていないため、ファン・デル・マークはバレンシアでは初実戦となる。