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清水アキラさん、勾留中の三男・良太郎さんに「保釈させない」 そんなことできる?

2017年11月05日 07:32  弁護士ドットコム

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ものまねタレントの清水アキラさんが10月31日、覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕・起訴され、勾留中の三男・清水良太郎さんと面会した。反省の時間が必要だとして、「保釈させないと伝えてきた」という。


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元俳優の良太郎さんは覚醒剤を加熱して吸引したとして、10月11日に逮捕。その後、起訴された。今年2月には違法賭博疑惑も浮上していた。


報道によると、良太郎さんは10月27日に保釈申請を行い、裁判所が保釈金150万円で保釈を認めているという。であれば、良太郎さんが自分でお金を払えば、保釈されるのではないのだろうか。


父のアキラさんが「保釈させない」ことはできるのか。大山滋郎弁護士に聞いた。


●保釈金の相場は200万円前後、立て替え払いサービスも

「保釈というのは、何らかの犯罪で逮捕・勾留され、起訴された人が、捜査機関の身柄拘束から解放され、普通の生活を送りながら裁判を受けることができる制度です。


保釈する際には、必ず『保釈金』というお金を裁判所に納めなければなりません。保釈金を裁判所に納めてはじめて保釈となります。これは、いわばお金を『人質』にとるわけです。


被告人が逃げたり、裁判に出廷しなかったりした場合には、保釈を取り消されて、保釈金が没収されてしまいます。しかし、違反しなければ、有罪判決となっても、保釈金は全額戻ってきます。


保釈金の額ですが、一般的な相場としては、200万円前後です。ですが、保釈金は『身代わり』の役目を果たす必要があるので、事件の重大性、前科の有無なども考慮されますし、その人の経済力にも金額は左右されます。ただ、有名人の息子だというだけで、保釈金が高くなることはありません。覚せい剤事件では、150万円ほどが一般といえるでしょう」


今回の場合、保釈金としては決して高額ではないようだ。もちろん、一括で払うのが困難な場合もあるだろうが、民間の立て替え払いサービスもあるという。であれば、実家の支援が期待できないとしても、良太郎さんの場合は何とかできそうだが…。


●報道によると、身元引受人はアキラさんではない

ここで、もう1つ大きな役割を果たすのが、「身元引受人」だ


「『身元引受人』とは、被告人が『身柄を拘束されていなくても、ちゃんと裁判にいきますよ』と監督する役割をもった人です。通常は、同居できる両親など家族であることがほとんどですが、中には、職場の上司や雇用主の場合もあります。


もっとも、法律でこのような人でなければならないという条件はありません。しっかりと『監督』できる人であれば、親族でなくても良いわけです」


報知新聞によると、今回の身元引受人は父のアキラさんではなく、良太郎さんの兄の清水友人さんだという。であれば、アキラさんが「保釈させない」と言っても、関係ないのではないか。なぜ、まだ保釈されていないのだろう。


「情報が少ないので、確定的なことは言えませんが、申請するだけしておいて、世間の反応などを伺っていたのかもしれません。ただ、申請は通っているので、保釈金さえ払えば、良太郎さんは保釈されます。


また、父親としては、十分な反省なく、勝手に保釈で出てくるなら、親子の縁を切るといった覚悟で、息子の保釈を牽制しているのかもしれません」


なお、反省を示す方法は勾留継続だけではないことは指摘しておきたい。もし覚醒剤使用の事実があるのなら、保釈後に依存症治療を受けるというのも手段の一つではある。


【訂正】


良太郎さんの身元引受人は、二番目の兄で事務所社長の清水友人さんでした。訂正します。


(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
大山 滋郎(おおやま・じろう)弁護士
刑事弁護と企業法務が得意分野。メーカーの法務部門に長く勤め、勤務のかたわらニューヨーク州弁護士資格を取得し、日本の司法試験にも合格した。会社の法律問題を扱う一方、多数の刑事事件を手がける。
事務所名:弁護士法人横浜パートナー法律事務所
事務所URL:http://www.ypartner.com/