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清澄白河エリアでアート散歩のイベント開催

2017年11月05日 00:03  オズモール

オズモール

写真
◆アート散歩にぴったり!休館中の東京都現代美術館が清澄白河エリアで都市型アート・プロジェクト開催中
現在改修工事のために休館中の東京都現代美術館が、地元・清澄白河エリアの人々や施設の協力をもとに作り出す新しい形の都市型アート・プロジェクトが開催中。このイベントは、地域の活力や風景をアーティストの作品展示やワークショップ、まち歩きなどを通じて結び、新たな出会いの場を創り出す試みなのだとか。まち中にアートスポットが出現するこの時期に、清澄白河でアートな散策を楽しもう。



鎌田友介《不確定性の家》撮影: 白井晴幸
エリア内に主展示・小規模展示あわせて15ヵ所のアート空間が登場
東京都現代美術館のある清澄白河エリアでは2017年11月12日(日)まで、アーティストの作品やプロジェクトをまち中で紹介するアート・プロジェクト「MOTサテライト 2017秋 むすぶ風景」を開催中。エリア内の、町工場の跡地などを利用した「MOTスペース」(6ヵ所)で主な作品展示を、店舗や施設の一部を借りた「MOTスポット」(9ヵ所)で小規模な展示を行う。まちの中心には期間限定の「案内所」があるので、まずは気軽に案内所で各種マップやパンフレット、イベント情報などをチェックして。

例えば写真の作品は、MOTスペースDに展示されている鎌田友介氏の作品。地域をリサーチして、このエリアにあった家にまつわる思い出などをテーマに、新作インスタレーションを制作したそう。日本家屋やモダンな建築物を思わせる金属と木材の組み合わせが、独特の空間を創り出している。



石塚まこ《反転する視点》撮影: 白井晴幸
国内外で活躍する現代美術作家の作品と体験型作品の2カテゴリー展開
今回は、国内外で活躍する現代美術作家たちの作品を中心にした展示「まちの風景を描く」と、体験型作品を含むプロジェクト「体験からめぐる清澄白河」の2つのカテゴリーでプログラムを展開。

写真の作品は、スウェーデンやフランスを拠点に活動するアーティスト・石塚まこ氏の《反転する視点》。まちを観察し、地元の人々と交流する中で得たインスピレーションを、まちに開かれた窓にドローイングしていくプロジェクトで、ひとつひとつの言葉が実際のエピソードや思考と結びついているのが面白い。こちらは上記の鎌田友介の作品と同じく、「まちの風景を描く」プログラムとなる。



のらもじ発見プロジェクト(2013-)Photo: 池田陽美 参考図版
人間味あふれる文字を探す体験型の「のらもじ発見プロジェクト」も
もうひとつのカテゴリー「体験からめぐる清澄白河」では、写真の「のらもじ発見プロジェクト」などユニークな取り組みが登場。こちらでは、古い町並みや看板などに残る個性的で味わい深い素敵な文字たちを「のらもじ」と名づけて、発見→分析→フォント化してゆくことで、その魅力を発見しようというもの。

印刷などに使われるきれいに整ったフォントにはない、人間味あふれる手書きの「のらもじ」は、掘り出し物の民芸品を探し出したような気分になれそう。もともとは喫茶店だったという空間の中で、プロジェクトの紹介や「のらもじ」を使ったTシャツによるインスタレーション展示なども行っているので、覗いてみて。



ミリアム・レフコウィッツ《Walk, Hands, Eyes (Tokyo)》2017
撮影:マリアナ・ウマニャ


東京藝術大学内の上野会場でも開催!美術館とは一味違うアート散歩
また、清澄白河エリアに加えて、上野にある東京藝術大学上野キャンパス内のアーツ・アンド・サイエンス・ラボが「MOTスペース」のひとつとなり、上野会場でも「MOTサテライト」を開催している。ここでは、パリにある芸術財団、 カディスト・アート・ファウンデーションとの共同企画によって「なさそうで、ありそうな」展を開催。映像やパフォーマンス、インスタレーションと幅広いメディアを使った作品は、どれもアートと人々との関わりをテーマとしているそう。

例えば写真は、清澄白河で行われた、フランス在住のミリアム・レフコウィッツによるパフォーマンスの様子。参加者はおよそ1時間目を閉じ、ガイドとなるパフォーマーに導かれて、視覚以外の感覚を研ぎすませながらまちを歩くというもの。上野の展示会場では、いつものまち空間で新たな想像を巡らせるための作品が楽しめる。

普段の美術館での鑑賞とは一味違うアートなお散歩を、まち全体で楽しんでみては?