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PerfumeがVR MV&踊れるアプリ公開 テック×音楽の成果は“相性”と”アイデア”がカギに

2017年11月04日 13:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 様々な角度からアーティストが演奏、歌唱する様子を楽しめる360度VR MV。最近ではgo!go!vanillasやGLIM SPANKYといったバンド、恵比寿★マスカッツなどのアイドルまで幅広いアーティストが取り組んでおり、注目を集めている。そんな中、これまでも世界からも注目を集めるクリエイター集団・ライゾマティクスとともに3DやCG、VRを駆使したパフォーマンスを見せるなど、テクノロジーとコラボして先進的な取り組みをしてきたPerfumeがついにVR MVを公開した。


AWA DANCE Perfume × Panasonic
 今回公開されたのは「Everyday」のVR MV。通常のPCやスマートフォンの画面で見る際には、画面を触って動かすか、スマートフォンごと動かすことで360度映像を楽しむことができる。さらに、スマートフォンを差し込めるVRゴーグルを使えば、より臨場感ある映像を見ることができるのだ。VRゴーグルの場合、ユーザーの動きに合わせて映像も動く仕組みになっている。


(関連:ライゾマティクスが示した“1000日後”の東京五輪 「Perfume Lighting Project」を振り返る


 今回のPerfumeのMVの場合、冒頭で三人が三方向に移動する。そして視聴者を囲んでダンスするような映像のため、ゴーグルを装着して顔を動かすとメンバーが自分の周りで踊っているような感覚が楽しめる。途中にはメンバーが中央に迫ってくるような振り付けもあり、臨場感は抜群。三人の視線が中央に向けられている場面が多いため、ユーザーはまるでPerfumeに注目されているように感じるはずだ。ファンにとってはたまらない体験だろう。


 また、スマートフォン用アプリ「Perfume“Everyday”AWA DANCE App」も同時リリース。これは前面、背面の全身写真を撮影すると、アバターが「Everyday」のダンス=AWA DANCEを踊るというもので、顔写真を小人のキャラクターと合成してダンスするアプリ・Elf Yourselfの応用版といったイメージだ(ちなみに、撮影には少々コツがいる)。アバターは三人まで設定できるので、全て自分の写真にしても、三人集めてPerfumeになりきるのも面白い。筆者も同アプリを試してみたが、自分が切れ味の良いダンスを踊っている姿を見るのはかなり新鮮だった。今回のアプリで踊れるのはAWA DANCEのみだが、今後ほかのダンスも踊れるようになったり、ユーザーが自由に動かせるようになったりする可能性も十分に考えられる。


 アーティストとテクノロジーのコラボには、技術そのもの進化だけでなく、アーティストとの相性やアイデアも重要だ。今回の360度VR MVやアプリは、ダンスパフォーマンスが魅力の一つであるPerfumeとの相性の良さが存分に発揮された取り組みといえるだろう。次は彼女たちが最新技術とどうコラボするのか、楽しみにしておきたい。(村上夏菜)