上野御徒町にある松坂屋上野店南館の跡地に、新しい上野のランドマークとなる「上野フロンティアタワー」が誕生。地下1階から10階は商業エリア、12階から22階はオフィスという複合商業施設で、地域とともに新しい下町文化を発信する「シタマチ.フロント」構想をリードする存在になるそう。そこで、上野エリアへのおでかけで気になる商業エリアについてご紹介。「ひさしぶり」や「初めて」が目白押しの店舗とは？
台東区初のシネコンも！44年ぶりに出店のパルコは「PARCO_ya」に
2017年11月4日（土）に開業する「上野フロンティアタワー」には、大きく3つに分かれた商業エリアが登場する。地下1階に展開する「松坂屋上野店」は、上野の街歩きを楽しむための婦人靴売場に加えて、地域の情報発信や観光案内、工芸品の物販を行う初のステーションも設置。また、7～10階の「TOHOシネマズ」は8スクリーン・1400席を持つ台東区初のシネマコンプレックスとか。そして、1～6階に展開するパルコは、1973年の渋谷PARCOオープン以来、東京23区内ではなんと44年ぶりの出店に。今回は、初めて複合商業施設に出店するということで、名前も「PARCO_ya（パルコヤ）」として、「ともだちを誘いたくなる、ちょっとおしゃれなおとなのたまり場」をコンセプトに展開。長く支持されているブランドを中心に、“おとな”を意識した68の店舗が揃う。
厨 otona くろぎ「くろぎサンド 二個セット」1100円
エントランスフロアには街の顔となるシンボルショップも登場
1階のエントランスフロアにはビルのシンボルショップとして、ハイセンスな人々に支持される食のセレクトショップ「ディーン＆デルーカ カフェ」と、和菓子の「厨（くりや） otona くろぎ」が登場。日本料理「くろぎ」は現在東京で最も予約が取りにくいと言われる人気店で、今回は和菓子に加えて深夜2時までのバー営業も行うそう。和の職人が手掛け、「作りたて」「切りたて」「練りたて」を大事にした大人のための和スイーツとともにお酒を楽しめるのがポイント。
マザーハウス
国際ファッションブランドと世界に誇る上野発ブランドをともに提案
ファッションフロアでは、イタリアのプレミアム・カジュアル・ブランド「ディーゼル」や、イギリスの伝統スタイルを中心とした「マーガレット・ハウエル」など、年齢・性別を問わず支持されている大人向けのブランドがラインナップ。さらに、ものづくり文化が息づく上野を拠点にした、世界に誇る日本ブランドとの取り組みも行う。例えば、「吉田カバン」のオリジナルブランド 「PORTER（ポーター）」は、創業者夫妻の名前を合わせた「KURA CHIKA by PORTER（クラチカ バイ ポーター）」の新店名で展開するほか、上野発の帽子ブランド「CA4LA（カシラ）」など。写真は「マザーハウス」のアイテムで、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念の下に、バッグや革小物などを扱っている。国際ブランドと世界に発信する地元発のブランドが、ともにファッションシーンを彩るのも上野ならでは。
金沢まいもん寿司
上野の老舗名店や北の“うまいもの”が揃うグルメな「口福回廊」も
6階は、素材にこだわる銘店を集めたレストランフロア「口福回廊（こうふくかいろう」。外国でも人気の“寿司”“天ぷら”“焼肉”といった料理を中心に、上野らしさも加えた全9店がオープン。人気の老舗そば店「うえの やぶそば」や創業60年の「上野 焼肉 陽山道」などは、初めてのビル内出店となる。また、北への玄関口である上野を象徴するように、「北海道 くろまる」「金沢まいもん寿司」「仙臺牛たん炭焼 利久」など、北の“うまいもの”もずらり。本物のおいしさを気軽に楽しめるグルメな回廊は、次々に味巡りをしたくなるかも。
天然素材の心地よさにも注目。新しい下町文化の発信地を楽しんで
また、「PARCO_ya」の内装は、コンパクトなビル内でありながらゆったり過ごせるように、ナチュラルな心地よさをテーマにしているのも注目ポイント。共用スペースは、できる限り天然の素材にこだわってデザインされ、トイレ前の共用通路にヒノキ素材を使用したり、2階のエスカレータ横に、バラやラベンダーのドライフラワーによる素材を日本で初めて柱に埋め込んで香りを演出したり。さらに、美食を巡るフロアでは、見通しをよくして開放感あふれる空間を構成。中を歩いているだけで、心地よい時間が流れそう。
これまでの賑わいに加えて、また新しい物語が始まる上野の街。「シタマチ・フロント」の先駆けとなる新たなランドマークで、これからの上野エリアを楽しもう。
