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駅そば店6カ所で55枚限定販売! くるり 岸田繁『そばを食べれば』購入への道

2017年11月01日 18:13  リアルサウンド

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 くるり・岸田繁が、11月1日より駅そば店限定CD『そばを食べれば』を発売した。


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 「そばを食べれば」は、昨年、JR東日本高崎、長野、新潟支社による『スキです。駅そばキャンペーン』のために岸田繁が作詞、作曲したキャンペーンソング。今年もキャンペーンは11月30日まで上信越エリア39店舗で行なわれ、対象店舗では「そばを食べれば」が店内放送される。


 CDは、群馬・高崎駅のそば処八起家西口店、埼玉・熊谷駅のいろり庵きらく熊谷店、長野・長野駅のそば処 福寿草、長野・飯山駅のそば処 なの花、新潟・新潟駅の新潟庵新幹線ホーム、新潟・長岡駅の長岡庵の6店舗を対象に各55枚限定販売。券売機で『そばを食べれば』の食券(500円)を買い、店員に手渡すとCDを購入できる。駅の中のそば店でCDを売る、電車好きの岸田らしい斬新な販売方法だ。


 そこで今回、リアルサウンド編集部一の“旅好き”を自負する村上が名乗りを上げ、「午前中までに戻る」という約束で会社を抜け出し、発売当日に東京から最も近い店舗・熊谷駅のいろり庵きらく熊谷店へ向かった。スタートは東京都の中心地・渋谷駅。


 午前10時7分発の湘南新宿ラインに乗車すると、思いの外混んでいて驚く。しかし池袋駅を過ぎると、平日の午前中のため乗客はまばらに。“旅”といえば、ということで……。


 迷わず湘南新宿ライン名物(?)・ボックス席の窓際に乗車した。BGMに選んだのはくるり「赤い電車」(今回乗車しているのは京急ではなく高崎線ですが……)。まさしく<僕らを乗せてひとっ飛び>、だんだん変化する窓の外の風景に驚きつつ、電車に揺られること約一時間。


 無事、埼玉県熊谷駅に到着! 熊谷名物の熊谷うちわ祭を映した駅看板に出迎えられ、目指すはいろり庵きらく熊谷店だ。


 北口を出てほどなくすると、いろり庵きらく熊谷店が見えてきた。


 美味しそうなそばの写真が並ぶ中、入り口に何やら貼り紙が貼ってあるようだ。


 なんと、『そばを食べれば』はすでに売り切れ。店員さんに聞くと、「10時頃には売り切れたかな」とのことだった。店に着いたのは午前11時半ごろで、あと一歩届かず……。しかし手ぶらでは帰れない、とそばを食べることに。『そばを食べれば』のジャケット写真(参考:スキです。駅そばキャンペーン)を再現しようと月見そばにかき揚げをトッピングして注文した。


 店内に流れる「そばを食べれば」を聴きながら食べるそばは、なんだかしょっぱく感じるのは気のせいだろうか。


 しかし不思議と食べ終わる頃にはすっかり元気に。まさしく“そばを食べればため息も吸い込んで”元気になれる、ということだ。店を出ると筆者同様、CDを買いに来たという女性ファンの姿があった。「こんなに早く売り切れるとは思わなかったです」と落ち込む彼女にそばを食べていくことを勧め、他の店舗を回りたい気持ちを抑えて帰路に着いた。


 残念ながら今回はCDを手に入れることは叶わなかったが、熊谷駅に初めて降り立ち、普段は足を運ぶことが少ない駅そば屋で美味しいそばを食べるという貴重な経験ができた。また筆者は通勤で地下鉄を利用しており、今回久しぶりの乗車となった地上線。道中では変わり行く風景や匂いを感じ、電車に乗って旅をする楽しみを改めて感じられた。これも岸田のおかげと言えるだろう。


 岸田が初めて挑戦したというアカペラクワイアを楽しめる「そばを食べれば」。同楽曲を聴けるのは駅そば店のみということで、ぜひ店舗に足を運んで優しく温かい歌声に耳を傾けながら、美味しいそばを味わってみてほしい。(村上夏菜)