F1シーズンを転戦していると、いろいろな人との出会いがある。そんな人たちに、「あなたは何しに、レースに来たのか?」を尋ねる連載企画。今回は、かつてマーク・ウェバーのフィジオ(理学療法士)と務めていたリッチ・コナーだ。
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パドックを歩いていたら、トロロッソのホスピタリティハウスの前で、「こんにちは、久しぶり」と声をかけられた。フィジオのリッチ・コナーだった。
この顔を見て、懐かしいと思った人はかなりのF1通だ。彼は2013年までマーク・ウェバーのフィジオを担当していた人物だからだ。そのウェバーは2013年限りでF1を引退し、ポルシェから世界耐久選手権(WEC)に参戦。
コナーもウェバーとともにWECに転向し、ウェバーをサポートするだけでなく、所属するチームメイトの面倒を見るようになった。そこにいたのが、ブレンドン・ハートレーだった。
「マークと、そのチームメートのティモ(・ベルンハルト)、そしてブレンドン(・ハートレー)が私の担当だったんだ」
コナーは、ウェバーがWECからも引退した2017年もポルシェ・チームにとどまり、ハートレーらのサポートを行った。そして、そのハートレーがアメリカGPからF1に参戦。コナーが急きょ、呼ばれたのである。ところで、WECの仕事はどうなっているのか?
「それがいま一番の悩みのタネなんだ。だって、WECの仕事も続けているからね。まだブレンドンの今後の予定が発表されていないからわからないけど、もしブレンドンが最終戦アブダビGPまでF1に乗る場合は、私は最終戦までF1とWECの両方でドライバーのサポートをしなければならないから、休みがなくなるんだよ!!」
果たして、次のブラジルGPにコナーは来るのか?