トップへ

全日本カートOKシリーズ:2017年 第9戦/第10戦レースレポート

2017年10月31日 13:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

全日本カートOKシリーズ:2017年 第9戦/第10戦レースレポート
2017 オートバックス 全日本カート選手権
OKシリーズ 第9戦/第10戦

開催場所:鈴鹿サーキット国際南コース
開催日:2017年10月28~29日

コース:鈴鹿サーキット国際南コース | 天候:雨| 路面状況:ウエット | 参加台数:27台

 2017年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ最後のイベントとなる第9戦・第10戦が10月28~29日に三重県・鈴鹿サーキット国際南コースで開催された。4月に始まった2017シーズンも今回が最終戦。

 すでに、前回のもてぎ大会で佐藤蓮(DragoCorse・TM・DL)が今季のチャンピオンを獲得しているが、ランキング上位争いは僅差で続いている。来季へつなげるためにも、上位で終えたいドライバーの熱き戦いが期待された。

 当初の天気予報では好天が続くと思われたレースウイークだが、台風22号の接近にともない前線が活発化。金曜日は終日快晴となったものの、公式スケジュールが動き出す土曜日は朝から雨が降り続き、全セッションがウエットコンディションとなった。

第9戦レポート
名取鉄平、今季3勝目を獲得!
 2グループに分かれたタイムトライアル。今回は雨脚が次第に強くなったため、最初に出走したグループの方が条件がよく、トップ6はグループ1勢が占める。

 トップタイムは世界選手権にも参戦した佐々木大樹(TONYKART・VORTEX・BS)、2位に高橋悠之(TONYKART・VORTEX・BS)、3位宮下源都(TONYKART・VORTEX・BS)とトニーカートRTJが上位を独占。すでにチャンピオンを決めている佐藤はグループ2での出走となり、グループ内では断トツのトップタイムをマークしたものの、総合では7位にとどまった。

 予選ヒートではスタートで3番手スタートの宮下が姿を消す。トップは佐々木、2番手高橋とトニーカートが1-2体制を固め、3番手に三宅、4番手には後方から怒涛の追い上げを見せた澤田真治(EXPRIT・VORTEX・DL)が浮上。さらに今回スポット参戦の角田裕毅(CRG・IAME・YH)が5番手で続く。

 上位陣はそれぞれが間隔を開き単独走行。順位の変動もなく、佐々木、高橋、三宅の順でチェッカーとなった。

 決勝で好スタートを見せたのは三村壮太郎(CROCPROMOTION・TM・YH)。雨では定評のあるヨコハマのエースとしてレースを引っ張るが、やや雨量が少ないのか思うようにはペースアップできず、2周目に佐々木がトップを奪う。

 さらに名取鉄平(BirelART・IAME・BS)も2番手に浮上、三宅淳詞(SWF・IAME・BS)も3番手に上がってくる。上位3台はほぼ等間隔でレース中盤を過ぎていくが、ここからスパートしたのが名取。

 佐々木のペースが上がらないと見るや、みるみる差を縮め背後へと接近。18周目にヘアピンでインに飛び込みトップを奪う。その後は、名取が佐々木を引き離していき独走。佐々木は23周目のS字でマシンを止めリタイアとなる。かわって2番手には三宅、3番手には野中誠太(RICCIARDO・IAME・BS)が上がるとそのままチェッカー。名取が今季3勝目を獲得した。

名取鉄平/優勝ドライバーのコメント
 序盤は小雨でよかったんですが、後半は雨量が多くなってヨコハマ勢が来ないか怖かったです。序盤の雨量が少ない状態が長かったので逃げ切ることができました。明らかに佐々木選手よりペースがよかったので思い切って仕掛けました。今季3勝目を獲得でき本当にうれしいです。

第10戦レポート
豪雨のため決勝は開催見送り。予選を制した佐々木大樹が優勝!
 時間を追うごとに台風の接近により風雨が激しくなる鈴鹿サーキット。第10戦の予選ヒートは、その中で行われたが、最初のスタートではヒート中に雨量が多くなり赤旗で中断。改めて9周の予選ヒートが行われることとなった。

 そのヒートはスタートでトップに立った佐々木がベテランらしい巧みさで難しい路面を読み切りトップチェッカー。決勝のPPを獲得した。

 しかし、その後雨脚がさらに強まったため、以降のスケジュールはすべて見送りとなり、OK第10戦は予選結果をもって最終結果とされ、佐々木が優勝となった。

 なお、今季のオートバックススカラシップは、前回もてぎ大会ですでにチャンピオンを決定していた佐藤蓮が獲得した。

佐々木大樹/優勝ドライバーのコメント
 水の溜まっているところとないところの差が大きく、水の少ないところを選んで攻めていました。決勝は水量次第だと思っていましたが、水量が少なければ自信がありました。最後、トップチェッカーでシーズンを終えることができたので良かったです。