高所得者の方がコーヒーをよく飲んでいるようだ。インターネットリサーチサービスを提供するNTTコムオンライン・マーケティング・ソリューションは10月30日、甲南大学経済学部の森剛志教授と共同で実施したコーヒーとタバコに関する調査の結果を発表した。年収が1000万円以上になると、1日に飲むコーヒーの量が平均で2杯以上になることがわかった。
年収が高いハードワーカーが眠気覚ましにコーヒーを飲んでいる?
調査は、NTTコムリサーチの登録モニターを対象に行われ、1145人から回答を得た。1日にどれくらいコーヒーを飲むのか聞いたところ、平均で1.7杯だった。
年収が上がると、コーヒーを飲む量も増え、年収1000万円未満では1.6~1.9杯に留まっているが、1000~1500万円未満では2杯、1500万円以上では2.5杯に上る。特に1500万以上の女性では、2.9杯となっている。年収が高いほど忙しく、眠気覚ましに飲むコーヒーの量も増えるということだろうか。
年齢や性別ごとに見てみると、20~30代よりも40~60代の方がより多く飲んでおり、男性は1日平均1.9杯で、1.6杯の女性を上回っている。また喫煙者は2.2杯だが、非喫煙者は1.6杯だった。
コーヒーショップに行く頻度を聞いたところ、全く行かない人が57.3%で最も多く、次いで1週間に1回くらいが34.6%だった。1日の平均利用回数は、0.11回に過ぎなかった。しかし年収が高くなると利用回数が増える傾向があり、年収800~1000万円では0.2回、1000~1500万円で0.17回、1500万円以上では、0.41回に上る。
喫煙者は「周りの禁煙車への迷惑」を軽視
同調査では、受動喫煙についてもアンケートを実施。1週間に何時間くらい、タバコを吸う人の煙にさらされているかという質問に対して、ほぼないという人が70.1%に上った。20.2%の人も1~5時間以内で、受動喫煙の被害はそれほど大きくないと言えそうだ。
また、コーヒー店を利用する人は、煙に週4.7時間さらされている。一方で、利用しない人では2.5時間だった。調査を実施したNTTコムは「日本ではまだまだコーヒー店での完全禁煙化が不十分であることが影響している」と分析している。
肺がんや周囲の人への迷惑といったタバコの害をそれぞれどのくらい重要視しているのかを調べたところ、全体では「肺がん」「慢性閉塞性肺疾患(呼吸しづらい)」「周りの禁煙車への迷惑」順になった。
しかし喫煙者だけを見ると、「周りの禁煙車への迷惑」は全項目中5位。それよりも「寿命の短縮」や「身体機能の低下」といった自分自身の健康被害の方が気になっているようだ。