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高性能電動ブランド、ポールスターのファーストモデル『Polestar1』公開

2017年10月30日 17:12  AUTOSPORT web

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世界初公開となる最高出力600psの『Polestar 1』
ボルボのモータースポーツ前線部隊として活動してきたポールスターは、2015年に100%ボルボ傘下に入ると同時に、新たなパフォーマンスブランドとしてのスタートを切った。そのポールスターが、10月19日に独立エレクトリックパフォーマンスブランドとしての新構想を発表。2019年半ばに発売予定のファーストモデルとなる、最高出力600PSの『Polestar 1』を世界初公開した。

 WTCC世界ツーリングカー選手権のワークスチーム運営や、2016年まで地元スウェーデンのSTCCスカンジナビアン・ツーリングカー選手権で長年活躍してきたポールスターは、ボルボ本社からの資本注入を受け新たなフェーズに突入。

 これにより同グループのパフォーマンスブランドとしての役割を担うこととなり、この10月に親会社吉利汽車(ジーリー)の拠点である中国で、初めに発売する3つのモデルと中国の新専用工場の設立、そして新たな業界基準を打ち立てる顧客重視の販売手法についての計画を正式に発表した。

 その第一弾モデルとして発表された『Polestar 1』は、最高出力600PSをうたうエレクトリック・ハイパフォーマンス・モデルとして誕生。

 ボルボのスケーラブル・プラットフォーム・アーキテクチャー(SPA)をベースに、約50%がポールスターのエンジニアによって新たに設計され、世界初採用となる先進シャシーテクノロジーであるオーリンズ社製新型連続電子制御サスペンション(CESi)を搭載。

 エクステリアは現行90シリーズとの近似性を感じさせる2ドアクーぺボディながら、軽量化に寄与するカーボンファイバーボディの採用で、ねじれ剛性を45%改善し、重心高も低く抑えられたという。

 ポールスターが「エレクトリック・パフォーマンス・ハイブリッド」と呼ぶドライブトレーンは、トルクベクタリングを可能にするダブル・エレクトリック・リヤアクスル機構を採用。600PS/1000Nmのスーパースポーツ級のアウトプットを持ちながら、グリップを最大限に保つ駆動力配分制御を採用。エンジンを発電機として使用するレンジエクステンダーで、150kmのEV走行が可能となっている。

 この『Polestar 1』は全車が中国・成都に建設される最先端のポールスター・プロダクション・センターで生産され、100%オンラインでの販売方式を採用。2年または3年のサブスクリプション方式のみで提供され、ピックアップとデリバリーサービス、ボルボおよびポールスター車の代車レンタルサービスなど、それら全てが月額の支払いに含まれている。

 また、Phone-As-Keyテクノロジーでは第三者とバーチャルキーを共有することや、多数のオンデマンド機能にアクセスすることを可能とするなど、その販売方法も先進的な試みがなされる。

 さらに今後の発売が予定されるモデルの概要も明かされ、2019年末には『テスラModel 3』を仮想ライバルとするボルボ・カー・グループ初の電気自動車(BEV)となる『Polestar 2』の生産を開始。この中型BEVに続き、ポールスターが「エレクトリックパフォーマンスとドライビングダイナミクスを現代的に表現する大型SUV」と謳うBEVの『Polestar 3』の発売も予定されている。

 これらのモデルは、ポールスター・アプリまたはオンラインポータルを介してネットワーク上で行なわれ、すでに10月17日から『Polestar 1』の注文予約受付が開始されている。