10月26~29日に行われたWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGBで、ドライバーズタイトル、コドライバーズタイトル、マニュファクチャラーズタイトルの3冠を達成し、所属するエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)がWRC初優勝を飾ったMスポーツ。チームを指揮するマルコム・ウィルソンは「感動的な1日だった」と最終日を振り返った。
WRC最上位クラスに唯一、プライベーターとして参戦しているMスポーツ。2017年シーズンは若手のオット・タナクとエバンスに加え、WRC4連覇中のセバスチャン・オジエを起用して、トヨタとヒュンダイ、シトロエンのワークスチームに挑んでいる。
週末に行われたラリーGBでは、Mスポーツに2014年から所属する地元イギリス出身のエバンスがラリーを支配。SS2で総合首位に浮上した後は一度もトップを譲らずに自身初のWRC初優勝を成し遂げた。
また、オジエとコドライバーのジュリアン・イングラシアがドライバーとコドライバーの両タイトルを制覇してWRC5連覇を達成。
加えて、チームとしてもワークスチームに対し、これまで12戦中5勝、全戦で表彰台を獲得するという安定した速さを発揮して、最終戦を前に2007年以来となるマニュファクチャラーズタイトルを手中に収めた。
代表を務めるウィルソンは「本当に感動的な1日で、最終ステージを見守っているときに何度か涙を抑えられなかった」と明かす。
「オット(タナク)がフィニッシュしてマニュファクチャラーズタイトルが確定したとき、次にセバスチャン(オジエ)がドライバーズタイトルを獲ったとき、そしてエルフィン(エバンス)がチームにとってもホームイベントのラリーGBで優勝を決めたとき、涙を抑えられなかった」
「3冠を達成するなんて、チームスタッフ全員にとって本当に感動的な日になったよ。今年、懸命に仕事をしてきたことが素晴らしい形で報われた。我々は全戦で表彰台を獲得してきたし、起用している3名のドライバーが全員優勝した唯一のチームなんだ」
「フィエスタWRCというマシンが充分なパフォーマンスと頑丈さを兼ね備えていることを証明できたし、チームにいるひとりひとりがたゆまぬ努力を続けた結果、素晴らしい成績を手にできた」
「特にセバスチャンとジュリアン(イングラシア)に感謝したい。今シーズン、彼らが加わってくれたことで、最後のピースがはまった。彼らはチーム全体にいい形で影響を与えてくれた」
「そして、オットとマルティン(オルベオヤ/コドライバー)、エルフィンとダン(ダニエル・バリット/コドライバー)と成し遂げたことも誇りに思う」