ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC) 10月28日に競技3日目が行われたWRC世界ラリー選手権第12戦ラリーGB。前日、全車がトップ11圏内につけていたTOYOTA GAZOO Racing WRTはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合4番手、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合9番手で完走。しかし、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)はSS14でクラッシュし、リタイアした。
ラリーGBの競技3日目はSS8~16の9SSが行われた。イギリス・ウェールズ中部の森林・丘陵地帯地帯を舞台にSS6~SS13が、イングランドにあるチャムレー・キャッスルを舞台にターマック(舗装路)のSS14を実施。
その後、サービスパークで整備を行った後、SS15~16がナイトステージとして行われた。
前日同様、路面は滑りやすいコンディションとなったが、陣営最上位のラトバラはペースを上げ、夜中のSS15ではステージ優勝。前日からひとつポジションを上げて、総合4番手に浮上した。表彰台圏内の3番手につけるティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)とは4.1秒差だ。
チームメイトのラッピも粘りの走りで競技3日目を完走。ポジションをふたつ上げることに成功した。
残るハンニネンもSS11でステージ2位につける快走をみせていたがSS14でバランスを崩した際にコース脇のわら山に衝突。フロントサスペンションを破損した上、クラッシュのダメージがシャシーにも及んでいたため、競技全体のリタイアを強いられた。
「セッティングを変更した結果、クルマのパフォーマンスは上がったと思う。ようやく改善を施せるようになり、すべて良い方向に向かっている」と語るのは、チーム代表のトミ・マキネン。
「夜間のSSの1本目では、霧が出ていたにも関わらずヤリ-マティは素晴らしい走りをしてくれた。明日は表彰台争いも充分に可能だろう」
「また、エサペッカも現在はクルマに良いフィーリングを持っているようだ。今回が我々のチームでの最後のラリーとなるユホは、残念な結果となってしまった」
「小さなミスが悪い結果につながってしまうのは、良くあることだ。きっと彼は悔しい気持ちでだろうが、私は彼の今シーズンの多大なる貢献に心から感謝している」
総合4番手のラトバラは「依然としてアンダーステアには悩まされましたが、1日を通してダンパー調整を続けたところフィーリングはどんどんと良くなった」とコメント。ラッピは「いまだ充分に自信がもてるとはいえない状況だが、それでも昨日よりも走りを楽しめるようになった」と走行を振り返っている。
ラリーGB最終日となる競技4日目はウェールズ北部でSS17~21の5SSでの開催。最終SS21はステージトップ5にボーナスポイントが与えられるパワーステージだ。