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WRCラリーGB:エバンス、WRC初優勝へ王手。トヨタのラトバラは4.1秒差の表彰台争い

2017年10月29日 12:22  AUTOSPORT web

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エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)
WRC世界ラリー選手権は10月28日、第12戦ラリーGBのSS8~16が行われ、前日首位のエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)がリードを53.1秒まで拡大した。トヨタ勢はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が表彰台目前の総合4番手につけている。

 競技3日目も降雨の影響で、路面がぬかるむダンプコンディションとなったラリーGB。この日もDMACKタイヤを装着するエバンスが速さをみせ、SS8~12まで5SS連続でステージ優勝を飾ってみせる。

 サービスを挟んで行われた午後の走行でも、エバンスは速さを発揮。終盤にはステージに霧が立ち込める状況となったが、最終的に総合2番手に対し、53.1秒までリードを広げ、自身初の総合優勝に王手をかけた。

「朝は完璧なコンディションだった。これ以上ないくらいのコンディションだったんだ」とエバンス。

「ただ終盤は霧のせいで苦労したよ。まったく前が見えなかったからね」

 総合2番手にはシリーズタイトル獲得に王手をかけるセバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)がつけた。オジエはタイトル獲得を優先しリスクを避けた走りに徹したが、霧が広がったSS115では岩にヒット。左フロントタイヤのブレーキにダメージを負っての走行を強いられた。

 SS16走行前に、壊れたブレーキディスクを取り外す決断を下したオジエは「3つのブレーキだけでステージを走ったんだ。それでこの位置(総合2番手)にいるなんて奇跡だよ」と語っている。

「ブレーキングでプッシュすることができなかったんだ。どのコーナーも普段より早めにブレーキを踏まなくちゃならなかった」

 総合3番手はティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が確保。その4.1秒後方には前日悩まされたトラクション不足とアンダーステアを解決したラトバラがつけている。

 チームメイトのエサペッカ・ラッピはポイント圏内の総合9番手につけた一方、ユホ・ハンニネンはSS14でコース脇のわら山にヒット。マシンのサスペンションを破損し、競技全体のリタイアを余儀なくされている。

 最終日となる29日(日)はSS17~21の5SSで争われる。