10月28日現地時間午後1時、メキシコGPの予選が行なわれた。朝から好天に恵まれ、気温は20度、路面温度は43度という金曜のフリー走行に比べてやや低いコンディションとなったが、予選の1時間を通して路面温度はさらに上昇していき49度まで達した。
金曜に新品パワーユニットを投入したマクラーレン勢はそれぞれ20グリッドと35グリッドの降格が決まっており、ピエール・ガスリーも5基目のCEと7基目のMGU-Hの投入で計15グリッド降格。
さらに土曜午前のフリー走行3回目でもパワーユニットトラブルに見舞われており、ガスリーは予選に出走するのを断念した。
Q1は各車がウルトラソフトでアタックに入るが、レッドブル勢、フェラーリ勢は新品スーパーソフト、最後尾スタートが決まっているストフェル・バンドーンは中古のスーパーソフトで走行する。
そのためここではウルトラソフトを履いたメルセデスAMG勢が先行し、ルイス・ハミルトンが1分17秒518でトップに立ちバルテリ・ボッタスも0.060秒差で2番手につけるが、フリー走行で首位に立ったマックス・フェルスタッペンはスーパーソフトながら0.112秒差で3番手、セバスチャン・ベッテルも0.147秒差の4番手につける。
マクラーレン勢は2台で前後して走行し、バンドーンがアロンソにスリップストリームを使わせて最高速の不利をカバーしようとトライ。その甲斐あってアロンソは1分17秒803の5番手タイムを記録しフォース・インディア勢を上回った。
残り3分を切ったところで12番手フェリペ・マッサ以下の全車とアロンソが2回目のアタックに入る。ここでウルトラソフトを履いてタイムを更新したバンドーンは13番手でQ1を通過。
ガスリーに加えてハース勢、ザウバー勢がQ1敗退となった。アロンソはセクター2で全体のベストを記録し、さらにタイムを縮めてトップから0.192秒差の5番手でQ2進出を決めた。
Q2では最初から各車がウルトラソフトでアタックを開始。マクラーレン勢は中古のウルトラソフトを履いてコースに向かう。
ハミルトンはセクター2でミスを犯し、アタックをアボートして翌周にやり直して1分17秒035でベッテルを0.023秒上回ってトップに立った。
ボッタス、キミ・ライコネン、セルジオ・ペレス、エステバン・オコンがタイムを記録したところでブレンドン・ハートレーがFP3のガスリー同じように一瞬白煙を上げてパワーを失いターン7手前にマシンを止めてしまう。
これでダブルイエローが出てウイリアムズ勢とマクラーレン勢はタイムアタックを完了できずピットに戻った。しかしフェルスタッペンはウルトラソフトを履いてハミルトンを0.511秒も上回るタイムでトップに立ち、僚友ダニエル・リカルドにも1.107秒もの差を付けた。
残り4分でウイリアムズ勢がコースインし、路面のインプルーブが大きいサーキットだけに6番手リカルド以外の上位勢勢もこれに続く。マクラーレン勢はQ2はノータイムのままコースインせず14番手・15番手で予選を終えた。
ウイリアムズ勢は実質Q2初めてのタイムアタックで11番手・12番手に留まり、3強チームの後ろは7番手カルロス・サインツJr.、8番手ニコ・ヒュルケンベルグのルノー勢と、9番手オコン、10番手ペレスのフォース・インディアの順でQ3進出を決めた。
2回目のアタックでベッテルがタイムを更新して0.346秒差の2番手に浮上し、フェルスタッペンはトップで通過したが「1周アタックで行くならセットアップを何か変える必要がある」と訴える。
Q3は開始直後から各車がウルトラソフトでコースインしアタックを開始。フェルスタッペンはやはり1周目に縁石に乗せすぎてバックオフし、これにターン13手前で追い付いたボッタスがブレーキングでロックさせてこちらもアタックを断念しピットに戻る。
まずはベッテルが1分16秒833でトップに立ちハミルトンが1分16秒934で続くが、1周目のミスの後にそのまま2周目の計測ラップに入ったフェルスタッペンは1分16秒574を記録してトップに立った。
残り4分を切ったところでフェルスタッペンとヒュルケンベルグが先陣を切って最後のアタックへ。フェルスタッペンはやはり1周目ではタイヤを上手く機能させきれなかったうえにメインストレートが向かい風になった影響もありメインストレートでのタイムロスが響いてタイムアップできず。
逆に全セクターで最速タイムを並べたベッテルが0.086秒逆転して今季4回目のポールポジションを奪い取った。
ハミルトンもターン12などでミスが目立ちタイムを更新できないまま3位に終わった。4位ボッタス、5位ライコネンと続き、オコンが6位で3強チームの一画を切り崩した。7位リカルド、8位ヒュルケンベルグ、9位サインツ、ペレスは予選10位で地元グランプリの予選を終えた。