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道上龍、予選/決勝へ意気込み「地元のアドバンテージはある。Q3に残りたい」

2017年10月28日 17:51  AUTOSPORT web

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WTCC世界ツーリングカー選手権の日本ラウンドで初日3番手につけた道上龍
10月28日、栃木県のツインリンクもてぎでWTCC世界ツーリングカー選手権の日本ラウンドが開幕したが、唯一の日本人ドライバーとしてシリーズを戦っている道上龍(ホンダ・シビックWTCC)は、初日のフリープラクティス1で3番手につけ、期待をもたせる順位で終えた。

 2016年のもてぎ戦にスポット参戦し、WTCCデビューを飾った道上は、今季ホンダレーシング・チームJASからシリーズにフル参戦を果たし、この日本ラウンドは初めての“二度目”のレース。そして期待の地元戦となる。

 そんな道上の地元レースに向け、チームは前戦中国ラウンドから日本ラウンドへのマシンの移送の間に、マシンのアップデートを行おうと空輸を計画した。しかしその間に、中国共産党大会で輸送に制限がかかったりと、輸送にさまざまなトラブルがあり、計画は“裏目”に。道上はシリーズで乗っていたシビックをドライブできないことになってしまった。

 道上は帰国してからもプロモーションイベント等、「忙しいです」とさまざまなスケジュールをこなしていたが、走行開始まではそんなトラブルもあり、「すごくフラストレーションが溜まっていました」という。実際、28日午後3時15分からの走行も準備がずれこみ、コースインが遅れてしまった。

 しかし、走行を開始してから、道上は好フィーリングを得る。また、今年開業20周年を迎えたツインリンクもてぎは、今までずっとレースを戦っていた場所だ。「今まではコースに慣れるところからスタートで、セットアップはチームメイトたちのものに自分が合わせていた」と道上は言う。

「でも、シーズンでだんだん環境にも慣れ、自分なりのセットもテストで試せた。今回はバタバタでしたが、コースへの慣れはあるので、セットアップの変更などに時間を割くことができています」

 その甲斐もあり、道上はウエットコンディションとなったフリープラクティス1で2分08秒927というベストタイムを記録。3番手につけた。「走りはじめて、クルマの調子はいいです」と道上も好感触を語っているが、大事なのは翌日だとも語る。

「フリープラクティス1で速かったのは良かったですが、WTCCドライバーはみんな速いですし、大事なのは予選、そして決勝です。なんとか予選Q3に残れるように頑張っていきたいと思います」

 ちなみに、天気予報では29日のもてぎは終日雨となっているが、道上にとって望むのはウエットコンディションのようだ。

「明日は雨ということで、現在ホンダはコンペンセイションウエイトが80kgと重いこと、そして今日自分が雨のなかで走ってから考えると、ドライよりもウエットの方が有利だと思います。ファンの皆さんにとっては厳しいコンディションにはなってしまいますが、自分としては面白いレースができると思います」

“恵みの雨”を味方につけ、今季最上位フィニッシュなるか……!? 残念ながら、エンジン交換が強いられているため、オープニングレースは最後尾からのスタートになるが、道上は目標について「今までよりは前にいきたいです(笑)」と語った。その後、記者会見場で隣に座っていたボルボのテッド・ビョークから「初優勝だろ?」と突っ込まれると、笑顔で返していた。