WRC世界ラリー選手権は10月27日、第12戦ラリーGBのSS2~7が行われ、地元イギリス出身のエルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上した。トヨタ勢最上位はヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)の総合5番手だ。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合3番手
「今日の終わりとしては、いい気分だよ。いくつかのセクションはかなりタフで、ハフレンのファーストパスを通して、グリップを読むのに苦労した。その最後でちょっとがっかりしたけど、それ以外は僕らにとっていい1日だった」
「今日、2008年に初めてステージ優勝したまさにこの場所で、500回目のステージ優勝を果たした。これは、いいストーリーだ。まるで、僕がスウィート・ラムを好んでいるみたいだね」
「今日エルフィンは確実に楽しんだはずだ。タイヤが上手く働いてくれたにしても、僕らは彼がここで上手くやることは分かっていた。すごく強力なパフォーマンスだった。どんなタイヤを持っていようと、自分でマシンを運転しなければならない。だから、彼は今日の結果に値するよ」
「3人のチャンピオンシップ候補はみな本当に接戦だから、僕がその争いに残りたかったら、ブッシュしなければならない」
「それが明日のプランになるだろう。楽しんで、プッシュして、戦いが続くのをみることだ」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合2番手
「僕らにとって悪い1日ではなかった。ステージを通して天気もよかった。ずっと太陽が照っていたし、実際、霧のないマイヘリンのステージを見たのは今回が初めてだと思う」
「まだエルフィン(・エバンス)とも接戦だから、頑張らなければならない。明日のステージは、完全に異なるけど、それらも楽しいステージだ」
「明日もまたエキサイティングな1日になるはずだ。だけど、大きくタイムをリードするのは難しだろうね。いつも通り、戦い続けて、プッシュし続けるよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ2総合首位
「1日の終わりに、このポジションにいるのは、すごく気分がいいね。僕らは、トラブルもミスもなく着実な走りができた。いまのところ、順調だ」
「明らかに容易な一日ではなかった。今朝、ステージを通してグリップがしょっちゅう変わったときが特にね」
「コーナーごとにグリップが変わるから、十分にプッシュすることとオーバードラインビングとの見極めがかなり難しかった。僕らは、ただできる限り持っているトラクションを使うことに集中しようとしたけど、簡単ではなかったね」
「明日のステージは本当に素晴らしいから、ドライビングが楽しめるね。僕の本当のホームテリトリーだから、プランはただ楽しむだけさ!」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合9番手
「ウェールズ・ラリーGBは素晴らしいラリーだけど、速さを出していくにはある特有の条件を満たす必要がある。まず、絶対の自信を持ち、完全に余裕のある気分で走行することだ」
「僕たちはいつも初日にアンダーステアで苦労しているから、気持ちの面で準備はできていた。それでも今日はそのせいで遅くなってしまった。コンディションはウェールズでは予想される通りトリッキーだったけど、僕は雨が降っている方が好きなんだ」
「午後の走行のためにセッティングを変更したが、コンディションの方も変わってしまった。動く標的を追いかけるようなものだね。明日はもちろん、また新しい日が始まる。もう少し楽しめるよう願っているよ」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合4番手
「今日のうちに改善できたことがあるし、木曜日からのタイムペナルティがあったことを考えれば、満足できる結果だ。ペースを掴めていたし先頭集団で戦いたかったが、スタートする前から遅れを取ることになってしまった」
「午前中最初のステージではマシンのセッティングに苦労した。大回りしたときにエンジンがストールしてしまい、それで何秒か失ったんだ。走行の途中でディファレンシャルのセッティングを変えたら改善がみられ、そのおかげで順位を上げることができた」
「ステージ優勝で1日を終えるのは励みになるし、土曜日もプッシュし続けていくためのモチベーションになる」
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合7番手
「ウェールズに戻ってくるのはいつだって嬉しいことだ。僕はここでキャリアを始めたし、今年はヒュンダイ・モータースポーツから参戦できて楽しいよ」
「今日は天候のコンディションはよかったけど、ステージは信じられないくらい滑りやすく、そのせいで色々なことがひどく難しかった。出走順を考えると、これ以上僕たちにできることは今日はなかった」
「僕たちはここのグラベルコンディションでのマシンについてまだ学んでいるところで、適応し学ぶためにできることすべてをやっている。それが今週末の残りの日程での目標でもある。それに順位もあともう少し上げたいところだ。
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ2総合8番手
「午前中のステージは予測よりもだいぶ滑りやすくて、予想を裏切られた。SS4(ハフレン)ではグリップが効くようになったから、タイヤフィッティングゾーンのあとの2回目の走行ではもっとプッシュして行きたいと思っていた」
「残念ながら午後にはグリップの具合はまた変わってしまっていて、あまりプッシュすることはできなかった。ステージはかなりスピードを出せるところもあったし、次の2日間でいくらか挽回できると希望を持っている」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合6番手
「今日の走行にはとても満足している。ステージを通して良いリズムをなんとか維持できた。正直言って、これ以上のことはできなかったと思う」
「走行順からいっても厳しい戦いになると予想していたけど、午前中は泥が多少除かれていて舗装用の丸石が出ていたから、グリップがとても良かったんだ」
「明日はもっと良くなると思う。路面のコンディションが全員にとって均一になるだろうから」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合8番手
「着実に走行することを心がけていたが、午前中はスローパンクチャーのためにスタートで1分失ってしまった。なにかに当たったわけではないのに。ラリーのほんの序盤でトップグループから離されてしまってとてもがっかりしている」
「午後は大きな水たまりがあって、マシンをスピンさせてしまった。フロント部がはまってしまい、抜け出すことができなかった。すごく些細で単純なミスだったけど許されるものではない。助けてくれた観客たちに感謝しているよ!」
●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)/デイ2総合28番手
「今日はタフな1日だった。こういうコンディションで走行するのにほとんど慣れていないんだ。ほとんどの時間、まるで氷の上を走っているようだった」
「エンジニアたちと作業をして、もう少し楽にドライブできるようにならないか見てみるつもりだ」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合5番手
「今日の路面コンディションは誰にとっても難しかったと思う。夜中に大雨が降りその後路面は乾き始めましたが、内側からの水蒸気によって、より一層滑りやすいコンディションとなってしまった」
「午前中はアンダーステアに悩まされ、自信を持って攻めることができなかった。しかしリグループでセッティングを少し変えたところ、依然としてトラクション不足は感じるけどクルマはかなり良くなった」
「5番手という現在の順位は決して悪くないが、明日に向けて状況をさらに改善できると期待している」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合5番手
「とても難しい1日だった。路面コンディションはトリッキーになるだろうと予想し、今朝は一体どれくらいグリップが得られるのか予測しながら走ったが、コーナーごとにグリップレベルが変わりリズムをとるのは至難の業だった」
「午後は決して悪いドライビングではなかったと思うけど、それでもタイムは良くなかった」
「明日、自信を持って走るためにはどのようにセットアップを変えたら良いのか、慎重に考えて対策を施すつもりだ」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ2総合5番手
「グリップ不足の状態で走り続け、まったく満足できない1日だった。今朝は自信を持って走ることができなかったが、良いペースで走れなければ自信も得られない」
「今日最後のステージでは全力でアタックしたけど、それでも良いタイムが出なかったということは、きっとセットアップに何か間違いがあるのだろうね」
「今後に向けての改善課題と捉え、グリップを高めるためにサービスで変更を施したいと思う」