レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが、F1アメリカGPで自分にペナルティを科すことを決めたスチュワードを「ばか」と呼んだことなどについて、謝罪を行った。
ファイナルラップでキミ・ライコネンを抜いて3位に上がったフェルスタッペンだが、オーバーテイクの際にコース外を使ってアドバンテージを得ていたと判断されて、5秒加算のペナルティを与えられた。そのためフェルスタッペンは4位に降格され、表彰台を失った。
コース外を使って走り、メリットを得ていたのは自分だけではないと主張し、フェルスタッペンは裁定に不満を示した。
レース直後にフェルスタッペンは、「こんなばかげた裁定を下していたら、結局はF1というスポーツに致命的なダメージを与えることになる」「愚かなスチュワードがひとりいて、いつでも僕に不利な裁定を下す」などと激しくスチュワードを非難した。
F1メキシコGP木曜記者会見に出席したフェルスタッペンは、この件について聞かれ、ペナルティは正しいことではないと強調した上で、「言葉は正しくなかったけれど、誰かを侮辱しようとしたわけではない」とも発言していた。
フェルスタッペンが使った表現については非難も出ており、FIAレースディレクターのチャーリー・ホワイティングは、フェルスタッペンはこれに関して謝罪すべきだと述べていた。
「正しいことではないから、マックスと話し合う必要がある」とホワイティングはSky Sports Newsに対してコメントした。
「不適切な言葉を使ったことについて、彼が謝罪すればよいのだが」
このホワイティングの発言の後、フェルスタッペンは、自身のインスタグラムにおいて謝罪文を発表した。
「今日のFIA記者会見でも話したが、アメリカGPで使った言葉について、改めて謝罪したい」とフェルスタッペン。
「興奮している時に出た発言だったけれど、僕が使った言葉は不適切だった。誰かひとりの人物に向けたものではなく、侮辱的な行為を行うつもりはなかった。この件に区切りをつけて前に進み、今週末のレースを楽しみたい」
フェルスタッペンが言う「愚かなひとりのスチュワード」は、彼がペナルティを科された2016年メキシコGPや今年のハンガリーGPでスチュワードチームの一員だったギャリー・コネリーのことであると考えられている。しかしホワイティングは、コネリーが担当していたグランプリでフェルスタッペンにペナルティが下ったのは偶然に過ぎず、アメリカGPの件に関しては、スチュワード全員がフェルスタッペンにペナルティを科すべきであるという意見だったと明かした。
また他のドライバーも同じことをしていたというフェルスタッペンの主張に対しては、ホワイティングは、コースを離れてアドバンテージを得た者は他にはいないと説明している。