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出会い系サイト殺傷事件を映画化 瀬戸さおり、岡山天音ら共演『愛の病』

2017年10月26日 11:31  CINRA.NET

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『愛の病』ビジュアル ©2017『愛の病』製作委員会
映画『愛の病』が2018年1月6日から東京・シネマート新宿ほかで公開される。

同作は、主犯格の女が出会い系サイトで知り合った男を騙して大金を貢がせた末、男に強盗殺人をするよう仕向けて1人を殺害、1人に重傷を負わせた2002年の事件「和歌山出会い系サイト強盗殺傷事件」をもとにした作品。生活費を稼ぐために出会い系サイトのサクラとして働きながら、工員の真之助に貢がせる日々を過ごすエミコが、一目惚れした解体作業員のアキラに重度の障がいを持つ姉・香澄がいることを知り、彼女を殺害しようと真之助に連絡する、というあらすじだ。

エミコ役を演じるのは、同作が映画初主演となる瀬戸さおり。共演者には真之助役の岡山天音、アキラ役の八木将康(劇団EXILE)、アキラの姉・香澄役の山田真歩に加えて、佐々木心音、黒石高大、藤田朋子らが名を連ねている。メガホンを取ったのは吉田浩太。

瀬戸さおりは「映画初主演を務めさせて頂きました。今作は実際におきた事件をもとにしたもので、台本を読んだ時は、自分とかけ離れた役をどう演じたらいいのか分からず、監督とも何度も話をさせてもらい、時間をかけて役作りをしました」とコメント。

また吉田浩太は、瀬戸さおりについて「撮影現場では、僕の意味不明な演出言語にも柔軟に対応し、本能のままに生きるエミコを見事に体現してくれたと思います」と語っている。

■瀬戸さおりのコメント
映画初主演を務めさせて頂きました。今作は実際におきた事件をもとにしたもので、台本を読んだ時は、自分とかけ離れた役をどう演じたらいいのか分からず、監督とも何度も話をさせてもらい、時間をかけて役作りをしました。
初めて経験することも多く、エミコの複雑な感情や歪んだ愛情がなかなか理解できず、最後まで演じきれるのかとても不安でしたが、エミコに少しでも近づく為に、一緒に苦しみ、彼女に寄り添い、一番の理解者になろうと全身全霊で向き合いました。撮影ではいつもギリギリまで追い詰められ、演じている間は辛かったですが、相手と本気でぶつかろうと思いました。共演者の方々も本気でぶつかってきて下さり、やってるうちに今まで感じたことのない怒りや狂気、そして強い愛情が込み上げてきて、もしかしたら私の中にもこんな部分があるんじゃないかと自分自身が怖くなったのを覚えています。苦しんだ役ですが、挑戦してよかったなと思える作品です。

■吉田浩太監督のコメント
今回、実際にあった犯罪事件を映画化しましたが、犯罪事件に関わった実在の人物たちを、自分なりのアプローチで踏み込んで描きました。
大きな愛の宿命に翻弄される女と、歪な愛を求める男とを、僕も演者も必死になって追い求めました。
誰もが共感できる愛の話ではないと思います。
観る人によって感想が大きく異なる映画を、賛否を覚悟で作りました。
是非見てもらえればと思います。

主演の瀬戸さおりは、素晴らしいの一言に尽きます。
よく「演技で豹変する」と言う人を聞きますが、僕は瀬戸さおりの演技を見て、それを真に捉えることが出来ました。
演じてくれたのは一見掴みどころのないエミコという女ですが、その複雑な感情をとても丹念に研究し実践してくれました。
撮影現場では、僕の意味不明な演出言語にも柔軟に対応し、本能のままに生きるエミコを見事に体現してくれたと思います。
この映画を通じてさらなる女優への道を切り開いていってもらいたいです。