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架空マシンの実車がTMSに登場! 『イソリボルタ・ザガート・ビジョンGT』日本初披露

2017年10月25日 22:31  AUTOSPORT web

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日本初公開された『イソリボルタ・ザガート・ビジョン・グランツーリスモ』
ソニー・インタラクティブエンタテインメントジャパンアジアは10月25日、東京ビッグサイトで開幕した第45回東京モーターショー2017において、プレイステーション4用ソフトウェア『グランツーリスモSPORT』に追加予定の架空コンセプトマシン『イソリボルタ・ザガート・ビジョン・グランツーリスモ』の実車モデルを国内初披露した。
 
 前作の『グランツーリスモ6』からゲームに導入されている“ビジョン・グランツーリスモ(VGT)”。ニッサン、マツダをはじめ、アストンマーチン、BMWなど国内外の自動車メーカーとのコラボレーションによって、ロードカーの面影を残すGTカーからスポーツカーレースを戦うプロトタイプカーのような本格的レーシングマシンまで、メーカー毎に個性豊かなコンセプトマシンが誕生している。
  
 そんなVGTに新たに加わることになったのは、1919年創業のイタリアン・カロッツェリアの雄、ザガートがデザインを手がけたGTカー『イソリボルタ・ザガート・ビジョン・グランツーリスモ』だ。
 
 ダイナミックでマッスルな印象を受けるエクステリアは、1962~1970年にかけてイタリアの自動車メーカー『イソ』が製造し、レースでも活躍したGTカー『イソリボルタ』にインスピレーションを受けつつ、レーシングカーとしての性能とGTカーとしての日常使用の両立を目指したものになっているという。
 
 ロングノーズの内部にはシボレー製エンジンを使用していたイソリボルタと同様に、アメリカンパワーのキャラウェイ製4.5リッターV8エンジンを搭載。最高出力は560馬力に達する。

 今回行われた新作VGT実車モデルのジャパンプレミアではポリフォニー・デジタル代表取締役でGTシリーズのプロデューサーを務める山内一典氏のほか、ザガートからアンドレア・ザガートCEO、デザイン担当副社長の原田則彦氏が登壇。
 
 ザガート氏は当時のイソリボルタの成功は「アメリカのパワートレインとイタリアのスタイルを上手に組み合わせたことが要因だった」と語り、往年の名車と新作VGTの共通性を強調した。
 
「最初のイソリボルタは『GT』という名前が付けられたが、これはル・マン、セブリング、モンツァといったサーキットを走る美しいデザインのクルマを製造するという会社の使命を強調するために、そのように名づけられた」

「私は今回、ビジョン・グランツーリスモに大変感謝している。というのも、これを機会にイソやザガートの歴史が始まったすべての原点である、ミラノの町に称賛の意を贈ることができるからだ」

 また、新作VGTのデザインを担当した原田氏は「飛躍的に向上した移動スピードと生活環境の調和が取れなくなってきた20世紀後半、バーチャルの世界がどんどん存在感を増してきた」とコメント。
 
「現実とバーチャルの境界線がどんどんなくなってきていて、いまや、私がグランツーリスモの中で体験する自由な速度への欲求や、快感というものは現実世界よりもはるかに大きな可能性があると思っている」

「そんなグランツーリスモの世界とのコラボレーションのもとで生まれた新作VGTを、2017年の東京モーターショーで、皆さんに見てもらえることは本当に幸せなことです」と語った。

 なお、今回のジャパンプレミアでは『イソリボルタ・ザガート・ビジョン・グランツーリスモ』のゲーム内導入時期についてはアナウンスされなかったが、今後のアップデートにより追加される見込みだ。