ブライアン・セルズニックの同名小説を映画化した同作は、1977年のミネソタに住む、母親を亡くした少年ベンと、1927年のニュージャージーに住む、聴覚障がいを持つ少女ローズの物語を交互に描く作品。ベンは会ったことのない父親を探しに、ローズは憧れの女優に会いに、それぞれニューヨークへ向かい、やがて異なる時代の2人の物語が因縁で結びつけられていくというあらすじだ。ローズのパートはモノクロのサイレント映画として撮影された。
ベン役に『ピートと秘密の友達』に出演のオークス・フェグリー、ローズ役に自身も聴覚障がいを持ち、同作が映画初出演となる13歳のミリセント・シモンがキャスティング。2人を繋ぐ重要な人物役をジュリアン・ムーア、ベンの母親役をミシェル・ウィリアムズが演じる。メガホンを取ったのは『エデンより彼方に』『キャロル』などのトッド・ヘインズ。原作者のブライアン・セルズニックは同作で脚本家デビューを果たした。なお同作は『第70回カンヌ国際映画祭』コンペティション部門に出品された。
