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WRC:ヒュンダイの若手育成プログラム、実質的なチーム運営はサラザン・モータースポーツが担当

2017年10月24日 18:02  AUTOSPORT web

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HMDPに選出されたヤリ・フッツネン(右)とコドライバーのアンティ・リンナケト(左)
ヒュンダイ・モータースポーツは10月24日、2018年からスタートさせる若手育成プログラム『ヒュンダイ・モータースポーツ・ドライバー・デベロップメント・プログラム(HMDP)』で、サラザン・モータースポーツと協力していくと発表。実質的なチーム運営はサラザン・モータースポーツが行っていく。

 HMDPは、未来のWRCを担う若手ドライバーの発掘を目的としたプログラムで、選出した若手ドライバーに新型ヒュンダイi20 R5を託し、WRC2クラスに参戦していく。ドライバー選考はすでに終了しており、2018年はフィンランド出身のヤリ・フッツネンが選出されている。

 今回、このプログラムの一員となり、実際にラリーへ参戦するチームの運営を担うサラザン・モータースポーツは、WEC世界耐久選手権やフォーミュラEで活躍するステファン・サラザンが2017年に立ち上げたチーム。これまでWRCにスポット参戦したほか、主に耐久レースを主戦場としてきた。

 チームは今年7月に行われたWRC第9戦フィンランドのWRC2に新型i20 R5で参戦した経験も持ち、新型i20 R5にとって初となる表彰台フィニッシュをもたらしている。

 2018年シーズンに向けて、チームには新車の新型i20 R5がデリバリーされる予定。HMDPのデビュー戦は2018年2月のラリー・スウェーデンとなる見込みだ。

「サラザン・モータースポーツがHMDPのパートナーに選ばれたことをうれしく思う」と語るのは、チームを創設したサラザン。

「チーム全体にとって、最高のチャンスと言えるよ。これまで多くのマニュファクチャラーと活動してきた経験を活かして、プロとしてモータースポーツ活動に取り組んできた。アットホームな雰囲気を残しながらね」

「ヤリとともに仕事をスタートするのが待ち遠しいし、彼には最大限のサポートを行っていく」

「ファクトリーの施設も充分に揃っているんだ。施設のすぐ横にはテストコースも整備してあるしね。ヤリがHMDPプログラムをこなしていく上で、これ以上の環境はないと思っている」

 ヒュンダイ・モータースポーツのチームマネージャーを務めるアラン・ペナスは「HMDPの一員として戦うヤリ・フッツネンを託すチームとして、サラザン・モータースポーツは完璧な存在だ」と語っている。

「結成して間もないチームだが、新型i20 R5の走らせ方を熟知している。これまでサラザンが培ってきた経験を活かせば、特にターマック(舗装路)におけるフッツネンの成長を促せると思う」

 2月のデビューに先駆け、フッツネンとサラザン・モータースポーツは10月26日開幕のWRC第12戦ラリーGBのWRC2クラスにも参戦する。