ルイス・ハミルトンのドライバーズタイトル獲得はもう少し先になるかもしれないが、メルセデスF1チームはアメリカGPにおいて、4シーズン連続でのコンストラクターズタイトル獲得を決めた。
アメリカGPでハミルトンが勝利を飾った後、チームのトップであるトト・ウォルフはSky Sports F1に対して、喜びにあふれた表情で以下のように述べた。
「とても満足だ。ブラックリーとブリックスワースの皆が素晴らしい仕事をしてくれた。我々のチームには良き精神があり、仕事を楽しんでいる」
「仕事をするうえで自分たちの価値観に固執し、明確な目標と情熱を持っている。責任感と義務感が、すべてひとつにまとまっているのだ。そのことが今のこのポジションを、さらに特別なものにしている」
「競争力のあるときには、すべてがひとつにまとまっている必要がある。正しい人員、正しいリソース、そして正しい考え方だ」
フェラーリ、レッドブルとの差は、この数年のなかでは最も小さくなっていた。しかしウォルフは、これは予想可能なことであり、もっと厳しいシーズンになることすら予測していたという。
「パワーユニットに少々のアドバンテージがあったおかげで、この何年かは本当に良い状態にあった。いまでは全チームが差を縮めてきており、(シーズン)終盤のレッドブルは、すぐそこにまで迫ってきている」
「これが新たな現実であり、シーズン終了まではこの状態が続くだろうし、来季も同様になるだろう」
ウォルフは、タイトル獲得はチーム全体の努力の結果であるとし、特定のひとりを賞賛することは避けた。しかしながらハミルトンの功績については言及している。
「今のルイスは本当に絶好調だ。夏以降、彼は一度もミスを犯していない。予選日にも速さを見せているし、今日(アメリカGP決勝)のタイヤマネジメントも素晴らしかった」
「これはグループ全体の功績によって達成できたことなので、彼ひとりを賞賛するつもりはない。(チームが)速いマシンを作り、信頼性を与え、彼(ハミルトン)が実際のレースで完璧な走りを見せた」
今シーズンのメルセデスにとって、テクニカルディレクターのジェームス・アリソンの存在は極めて重要だった。
「ジェームスは、まるで正反対の双子の片われのようなんだ(笑) 彼は私とは大きく違っていて対照的な人間だが、同じ考えと価値観を持っている。彼と一緒に仕事をできるのは、素晴らしいことだよ」
以前はフェラーリに在籍しており、今季からメルセデスに加入したアリソンは以下のように語っている。
「とても名誉なことだ。これほどのチームに加わることを許されて、役割を与えられたことに非常に感謝している」
「4シーズン連続でタイトルを獲得するなんて、なんというチームだろうか。大きなレギュレーション変更があったにも関わらずタイトルを獲得するなどということは、これまで誰もなし得なかった。このチームにいられる私は幸運だ」
「(メルセデスとフェラーリとの違いについて)シンプルな答えを聞きたいというのなら、ただシーズンを見てもらえばいい。今季は驚くほどの接戦で、マシン同士の平均的な差は、ほんのわずかだった。だからこそチャンピオンシップが(両チームの間で)揺れ動いたのだ」
「しかしシーズン全体を見渡すと、このチームにはすべての領域で強さがあり、それが違いに繋がった。すべての領域でだ」
「そこかしこで少しずつ強さがあったことが違いを生み、これまでのなかでも最も壮大なチャンピオン獲得のストーリーが生まれたのだ」