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F1第17戦アメリカGP決勝トップ10ドライバーコメント

2017年10月23日 21:02  AUTOSPORT web

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2017年F1第17戦アメリカGP セバスチャン・ベッテルヘルメット
2017年F1第17戦アメリカGPの決勝レースでトップ10に入ったドライバーたちが日曜日を振り返った。

■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 決勝=1位
(コンストラクターズ選手権4連覇を達成したから)まずはチームの全員、ファクトリーとサーキットの両方のスタッフに心からおめでとうと言いたい。今年はパフォーマンスを向上させるため、皆、本当に頑張ってきた。特別な成果を達成するため、協力し合って仕事にあたってきたんだ。僕はこの5年間、チームを見てきたけれど、そのなかでも一番素晴らしかった。皆のことを心から誇りに思う。

 今日のレースは最高だった。こんなに楽しかったのは久しぶりだよ。といっても今年は楽しいレースが多いけどね。スタートは最高の出来とはいえなかったが、落ち着いて対処した。ここではオーバーテイクが可能だと知っていたからだ。(セバスチャン・ベッテルに)追いついて追い越す過程は本当に楽しかったよ。今日は風が180度変わり、そのおかげで最高のコンディションになった。S字のところを抜けていく時の感触は素晴らしかった。     

 今シーズンはあと3戦残っている。3回すべて勝ちたいね。

 セバスチャンの方がいいスタートを切った。その後、どうなるのか、分からなかったけど、不利になったという考え方はしなかった。新しいアプローチを取ることを考えたんだ。わりとぴったりついていけることに気付いた。彼はプッシュしていた。僕のタイヤはすごくいい状態だった。でも彼はコーナーを抜けるときにプッシュしすぎて、タイヤを傷めつつあった。必要以上に速くコーナーを抜けていくときがあったんだ。
 彼がいくつかミスをして、ロックアップした。「行けるぞ」と思ったよ。自信を持って、そういうチャンスをつかんだときはいい気分だ。セブがあまりディフェンスしなかったから少し驚いた。でもフェアなレースだったね。 


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=2位
 スタートはうまくいったね。日本でもスタートはよかったんだけど、パワーがなくなった。でも今回は問題なくてよかった。リズムに乗って走れたけれど、数周するとタイヤが熱くなりすぎて苦労した。

 勝ちたかったのに勝てなくて、がっかりしている。僕らは正しい方向に進んでいるけれど、いろいろなことが起きる。でもそれは不運とか他の人のせいとかではないんだ。すべて僕ら自身が対処すべき問題だから、それは認めなければならない。強さがありながら、レースができなかったこともあって、そういうときはより一層辛い。

 ポジティブな要素もあるが、2位は僕らが目指してきた結果ではないから、最高の一日だったとは言えない。

(ルイス・ハミルトンをスタートで抜いたものの、その後、抜き返されたことについて語り)ルイスには簡単に追いつかれてしまった。簡単にDRS圏内に入られてしまったんだ。ブロックしようとした。もっと激しく抵抗することもできただろうけど、彼の方が圧倒的に速かったから、そんなことをしても意味はなかった。

 トップを走りながら、その位置を失ったときは、もちろんがっかりする。でも彼らとのペース差を見れば、今日は僕らに勝ち目はなかったと思う。

 自分がこんなに苦労するとは思っていなかった。ファーストスティントではタイヤで苦しんだ。終盤は通常の状態に戻ってきたけれど、そのころにはもう遅かった。    


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=3位
 決勝では最初から最後までマシンがとても好調だった。走っていてすごく快適だったし、満足できる状態だった。速さがあったし、タイヤも長持ちした。僕らにふさわしい予選ポジションからスタートしていれば、このペースならもっとずっといいリザルトをつかむことができたと思う。プッシュすれば、常に前とのギャップを縮めることができた。とてもいい感じだったよ。

 レース終盤、本来ならもっと速く走れたけれど、燃料を管理しなければならなかったために、ペースを落とした。これによって走りが制限されたんだ。本当ならもっといい結果を出すことが可能だったはずだが、2台揃って表彰台に上れたのだから、それほどがっかりする必要はない。次のレースに向けて、もっと強くならなければ。

 フェルスタッペンとのインシデントについては、コメントできない。僕の位置からでは何が起きたのか見えなかったからね。

(トップ3記者会見において語り)何が起きたか、全く分からない。彼が僕を抜いて行ったということ以外はね。(オーバーテイクされた時は)ちょっと驚いた。燃料をセーブするため、ペースを落としていた。そのコーナーは十分カバーできると思っていて、ペースを落としたら、突然彼がミラーに映ったから驚いた。後ろより前を見ていた時だったから、抜かれたことに腹が立ったけど、どうすることもできなかった。4位だと思った時にはがっかりしたが、結局は表彰台に上がることになった。驚いたよ。


■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=4位
 レースを走り切って、いい気分だけれど、表彰台に上る準備をしていた時にその権利を奪われるというのは、決して気持ちのいいものではない。少なくともまずはスチュワードルームに僕らを呼んで、僕らが意見を言う機会をくれるべきだ。

 すごいレースをしたと思う。4位まで上がれてうれしいよ。でも4位になった経緯は辛いものだ。5秒のペナルティを受け、ペナルティポイント1を加算された。どうしてか? トラックリミットのない箇所ではみ出したからだ。そこでは週末を通して皆がコース外を使って走っていたというのに、なぜ僕は罰を受けるんだ? 規則では、僕らが抗議することは許されていないから、次のメキシコに気持ちを向けるしかない。変な規則だよ。

 今日は何度も前のクルマにチャレンジし、何度もオーバーテイクを決めて、最高のレースを披露した。なのにほんの5センチか10センチ外に出たことで、リザルトが変わってしまった。そんなこと、ファンは喜ばないよ。

 今日はずいぶんと楽しんで、いいレースをした。すごいオーバーテイクを決められたと思っているし、ペースもマシンバランスもよく、リズムに乗って走ることができた。それを考えると、次のメキシコではエンジンペナルティは受けないから、上位のグリッドからスタートし、もっといい結果を出せるんじゃないかな。


■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
バルテリ・ボッタス 決勝=5位
 今日は苦労した。レースの4分の3まではすごく順調で、ペースも悪くなかった。でもセカンドスティントでセバスチャン(・ベッテル)やキミ(・ライコネン)とバトルをした関係で、1回ストップで走り切ることができなくなった。戦うなかでソフトタイヤを消耗してしまったんだ。タイヤがだめになり始めたため、1回ストップで走ることが不可能になった。ポジションを守るためにできるだけのことをしたけど、残念ながらもう1回ピットに入らなければならなかった。自分のレースにはがっかりしている。気持ちを切り替えるには時間が必要だ。

 でもコンストラクターズタイトルが確定したことは喜んでいる。チャンピオンチームの一員だなんて、最高の気分だよ。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
エステバン・オコン 決勝=6位
 6位に入れたことに満足している。特に終盤はサインツJrに強烈なプレッシャーをかけられて、決して楽なレースではなかったからね。僕はレースのかなりの部分をペースのマネジメントに費やし、1ストップの戦略を機能させるためにタイヤを守っていた。チームからも、ここでプッシュしろとか、ペースをコントロールしろという指示が出されていたんだ。6位入賞という結果は、そうした判断がほぼ完璧だったという証拠だ。
    
 レースが始まる前に、グリッド上でクルマの制御ユニットに問題が起きたが、チームがいい仕事をして、スタートに間に合うように修理を終わらせてくれた。今日はクルマが速くて、いいペースを維持できたし、今回もまた僕らに可能な範囲で最高の成績を手に入れたと感じつつ、レースを終えることができた。  


■ルノー・スポール・フォーミュラ1チーム
カルロス・サインツJr. 決勝=7位
 ルノーでのデビュー戦をすごくいい形で終えることができたし、僕自身にとっても楽しいレースだった。スタートしてから、周回を重ねるごとに自信を持ってドライブできるようになり、ハードにプッシュしていくことができた。過去数戦では、このチームにとって手の届かない相手だったフォース・インディアを相手に、1台を抜き、もう1台にもアタックできたのだから、上出来だったと思う。

 この週末全体を通じて、あらゆることが順調だった。速く走れることは最初から分かっていて、それなりの自信もあった。だけど、チーム全体が僕への手助けを惜しまなかったことが、これほど早く適応できた最大の理由だと思う。予選も決勝もうまく行って、本当にハッピーだ。このチームのメンバー、ひとりひとりに心から感謝している。

■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=8位
 難しいレースを戦い抜いて、またポイントを持ち帰れたことに満足している。昨日の予選での不振を取り戻すために、僕はかなりアグレッシブな戦略を試み、かなり早めにピットストップをして(フェリペ・)マッサと(カルロス・)サインツJrをアンダーカットした。そして、コース上で(フェルナンド・)アロンソをパスして、エステバン(・オコン)にも迫っていった。

 その時点では、ずっとタイヤをセーブしてきたので、僕の方がペースが速いと思っていたのだが、トラフィックの中を走ったことでタイヤを傷め、徐々に離されてしまった。あそこですぐにエステバンを抜いていたら、どうなっていたか分からないと思う。僕はもう少しうまくタイヤを温存できたかもしれないからだ。

 その後、サインツJrに背後につかれた時には、彼の方がずっと新しいタイヤを履いていたので、もう手も足も出なかった。終盤には(ダニール・)クビアトとマッサに攻め立てられ、最後の数周の間、マッサを抑え続けるのは容易なことではなかったよ。もうタイヤが限界を迎えていたからね。それでも、何とか8位でフィニッシュできてうれしい。チームにとってもよい結果だったので、大いによろこんでいいと思う。


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 決勝=9位
 喜ぶべき結果であることは確かだ。いいレースだったと思うし、僕らはいつでもポイントを獲ることを目指して戦っているわけだからね。今回の獲得ポイントではルノーに負けたとはいえ、ポジティブなレースができて、結果にも満足している。

 残念ながら、終盤のブルーフラッグのおかげで、あと1台をオーバーテイクする機会を奪われてしまった。あれがなければ8位も可能だったと思う。でも、今日のレースと自分の仕事は決して悪くなかった。何よりも重要なのはそこだ。

■スクーデリア・トロロッソ
ダニール・クビアト 決勝=10位
 今季のベストレースであることは間違いない! この結果にとても満足しているし、ポイントを持ち帰るためにできることは全てやった。今日は本当にクリーンで楽しいレースができて、チームも総じていい仕事をしてくれた。僕らは走行時間が限られていたにも関わらず、しっかりと仕事をして、ポイント圏内でレースを終えることができたんだ。残念なのは、(フェリペ・)マッサとの争いでポジションを守りきれなかったことだけど、僕は後半のソフトタイヤではややグリップが不足していたし、デプロイメントに少し問題があってストレートスピードが伸びなくなっていた。
 
 僕は新たな心構えを持ってこのレースに臨んだ。全員に新しいモチベーションと目標を与えるために、チーム内でのシャッフルがあったからだ。そして、この週末はあらゆることが見事にうまく行って、素晴らしいレースができた。