2017年10月23日
プレスリリース
高性能なブレーキ部品(6POTキャリパー)を新たに実装した
スポーツEV「トミーカイラZZ」を東京モーターショーで初披露
ZZ仕様の高い制動力で0-100km/h加速3.9秒をコントロール
~ クルマと一体感のある走りを ~
京都大学発のEV(電気自動車)メーカー「GLM(株)」(京都府)は、ブレーキ製造大手の「日信工業(株)」(長野県)と共同で、車の制動力を向上させるブレーキ系の高性能部品を実装した電気自動車「トミーカイラZZ」を、「東京モーターショー2017」(会場:東京ビッグサイト、期間:10/27~11/5)で、初披露します。展示は日信工業のブース内で行います。
当社スポーツEV「トミーカイラZZ」に新しく実装するのは「6ポットブレーキキャリパー」※で、ブレーキパッド(摩擦材)を制御する部品です。部品は、ブレーキ製造大手の日信工業が、トミーカイラZZに実装できるよう設計、開発しました。
新開発の対向ピストンタイプのブレーキキャリパーは、安価なボルト等で組み合わせる分割式の構造ではなく、アルミを一体成型した、加工が難しいモノブロック(一体鋳造)構造を採用。
分割式に比べ大幅に剛性を高めるとともに、小型化(W300mm×H82mm×D161mm)と軽量化(3,800g)を実現した、高性能モデルです。また、摩擦材の材質にNAO(ノンアスベストオーガニック)材を使い、環境にも配慮しています。
高い剛性を誇るので、同車の特長である異次元の加速に対して、ブレーキをより自在に操れるようになります。ストリートからサーキットまで様々なシーンで、加速と減速のメリハリのある走行をさらに楽しんでいただけるようになります。
色は足元の映える赤で、ボディの正面に「Tommykaira」の白字ロゴを入れています。
オリジナルキャリパーは、「トミーカイラZZ」の正規代理店である「GTS(株)」(京都府京都市)が、ディーラーオプション製品として販売する方針です。価格はブレーキローター等を含む、前・後輪のフルセットで100万円程度を想定しており、年内の販売開始を計画しています。
※「6ポットブレーキキャリパー」…キャリパー内部に組み込むピストンを6個にすることで、一般的に普及している1個タイプに比べて、より外側で摩擦材をディスクローター(車輪に付ける円盤状の制御部品)に押さえつけることができるため、信頼性の高い制動力が得られる。
開発は、「より高い技術に挑戦したい」という日信工業と、「ワクワクする尖ったクルマを作りたい」というGLMの、エンジニア同士の熱い想いが一致、開発がスタートしました。アクセルを踏むとキューンと一気に加速し、ブレーキを踏んだ瞬間にキュッと減速する、EVならではの新たな走行感を味わえます
EVならではの加速感の魅力増すブレーキ性能の向上
「トミーカイラZZ」が世界に誇るのは、発進から3.9秒で時速100kmに到達できる異次元の加速力です。その性能は、ガソリン車の高級スポーツカーを凌ぎます。
6ポットキャリパーを装着すると、ドライバーはペダルタッチをよりダイレクトに感じることができ、これまで以上にブレーキングをドライバーの意のままに、繊細に操れるようになります。
トミーカイラZZの爆発的な加速に対して、より正確なタイミングで必要な制動力を与えることができ、加速と減速のメリハリのある走行を実現します。
また「トミーカイラZZ」は車台(シャシー)に高剛性のアルミを、外装フレームに繊維強化プラスチック(FRP)を採用することで、総重量はガソリンの軽自動車より軽い、850kgです。
軽量な車体を活かした高い運動性能に、今回、キャリパーの高い制動力が加わるので、クルマとの一体感のあるドライブフィーリングがさらに向上します。