トロロッソのドライバーは、日本GPとアメリカGPで総入れ替えとなった。日本GPはカルロス・サインツJr.&ピエール・ガスリーで、アメリカGPはダニール・クビアト&ブレンドン・ハートレーだ。
しかし、入れ替わったのはドライバーの組み合わせだけではない。じつはドライバーとエンジニアの組み合わせも入れ替わっている。シンガポールGPまでクビアトの担当レースエンジニアは、フランス人のピエール・ハマランだったが、アメリカGPに復帰したクビアトのレースエンジニアは、日本GPでサインツのレースエンジニアを務めていたマルコ・マターサとなった。ただし、クビアトは2014年にトロロッソでマターサと仕事した経験がある。
スタッフだけではない。クビアトがアメリカGPで使用するマシンは、日本GPでサインツが使用した1号車で、ガレージもこれまで向かって右側だったが、アメリカGPでは向かって左側のガレージを使用していた。もちろん、メカニックもサインツと仕事してきたスタッフだ。
なぜ、こんな面倒なことをしたのだろうか。トロロッソのチームマネージャーのグラハム・ワトソンはこう説明する。
「ダニールがシンガポールGP後に休むことになったとき、われわれは彼が復帰するときは気分転換のため、レースエンジニアを変えてみたらどうだろうかと検討していた。その後、カルロスがルノーに移籍することになったので、そこにダニールを入れ、ブレンドン(・ハートレー)はシンガポールGPまでダニールと仕事していたスタッフと仕事してもらうことにした」
「それに、これからアメリカGPの後、もしピエール(・ガスリー)が復帰しても、レースエンジニアがフランス人なので、仕事がスムーズになるからね」
ちなみにレギュレーションでチームは年間4人までしかレースに出場させることができない。トロロッソは今年クビアト、サインツ、ガスリー、ハートレーの4人を起用してしまったため、新しいドライバーを招くことはできない。つまり、サインツが去ったいま、メキシコGP以降のドライバーはクビアト、ガスリー、ハートレーの3人の中から2人を選ぶ作業となる。
チームマネージャーのワトソンは、こう言う。
「決定するのは、(ヘルムート・)マルコ。いつどんな決定が行われても、対応できるように、われわれは準備するだけだ」