10月22日、ELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ第6戦ポルティマオの決勝レースが行われ、グラフの40号車オレカ07・ギブソン(ジェースム・アレン/リチャード・ブラッドレー/グスタボ・ヤカマン)が総合優勝を飾った。平川亮を擁するG-ドライブ・レーシングは、シリーズランキング首位で迎えた最終戦を4位で終え、ドライバーズとチームの両タイトルを獲得している。
ポルトガルのポルティマオ・サーキットを舞台に行われたELMS最終戦。4時間の決勝レースは序盤、5番手スタートのユナイテッド・スポーツのリジェJS P217・ギブソンがトップを奪うが、これに9番手スタートのグラフ、40号車オレカが迫っていく。
32周目、2番手までポジションを上げてきたヤカマン駆る40号車オレカが1コーナーで32号車リジェをパスして首位に浮上すると、グラフはピットタイミングでのポジションダウンはあったものの堅実な走りでトップチェッカー。第5戦スパ・フランコルシャンに続き、2連勝を達成した。
一方、トップを奪われた32号車リジェは、ピットレーンでの速度違反で55秒のストップペナルティを受けるなどして後退。最終的にトップと38.169秒差の総合2位となった。総合3位には予選8番手からポジションを上げてきたSMPレーシングの27号車ダラーラP217・ギブソンが入っている。
シリーズランキングトップで最終戦に臨んだG-ドライブレーシングの22号車オレカ07・ギブソンは、セカンドロウの予選3番手からスタートし、レース序盤は2番手を走行。その後も表彰台争いを展開するも、あと一歩及ばず総合4番手でのフィニッシュとなった。
この結果、チームランキングではG-ドライブ・レーシングが、98ポイントでランキング2位となったユナイテッド・オートスポーツに対して12ポイント差で逃げ切ってタイトルを獲得。また、平川のチームメイトであるレオ・ルーセル/メモ・ロハス組がドライバーズチャンピオンを獲得し、チームは2017年のELMSダブルタイトル獲得を達成している。
なお、平川はスーパーGT参戦に伴いELMS第3戦レッドブルリンク、第4戦ポール・リカールを欠場しているため、ドライバーズランキングでは4位となっている。
シリーズ最多の17台で争われたLMP3クラスではユナイテッド・オートスポーツの3号車と2号車、2台のリジェJS P3・ニッサンがワン・ツー・フィニッシュ。クラス2位となった2号車リジェ(シェーン・レイホール/ジョン・ファルブ)がチームチャンピオンとドライバーズチャンピオンの両タイトルを獲得した。
LM-GTEマシンで争われるLMGTEクラスは、プロトン・コンペティションの77号車ポルシェ911 RSRが2017年シーズン初優勝を飾った。クラス2位はJMWモータースポーツの66号車フェラーリ488 GTE、クラス3位にはTFスポーツの90号車アストンマーチン・バンテージが入っている。
この結果、チャンピオン争いはランキングトップで最終戦を迎えた90号車アストンマーチンを、2ポイント差で上回った66号車フェラーリ(ジョディ・ファンニン/ロバート・スミス)が逆転戴冠。2018年のル・マン24時間招待枠を獲得した。