F1アメリカGPを3位でフィニッシュした後、ペナルティによって降格されたマックス・フェルスタッペンが、「ばかなスチュワードがばかげた裁定を下した」と発言した。父親のヨスも、FIAに対する強い怒りを示している。
フェルスタッペンは予選6位を獲得したが、自身と他ドライバーたちのパワーユニット交換により、16番グリッドからのスタートとなった。しかしレースのなかでみるみるうちに順位を上げていき、ファイナルラップのターン17で3位のキミ・ライコネンを追い抜いた。
フェルスタッペンは、見事3位表彰台を獲得したかに思われたが、表彰式の控室で準備をしていた際に、5秒加算のペナルティが下されることが決定した。ライコネンにチャレンジする際に、コースを外れ、それによって利益を得たと判断され、スチュワードがペナルティを科すことを決めたのだ。スチュワードは、ペナルティの理由として、フェルスタッペンはライコネンをオーバーテイクする際に、少なくとも0.5メートル、4輪ともコースを外れたと述べている。
このペナルティによって、フェルスタッペンは3位表彰台を失い、4位に降格、ライコネンが3位に繰り上がった。
レッドブル・レーシングのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、スチュワードは誤った判断を下したと述べ、不満を示した。
フェルスタッペン本人も、このペナルティには全く納得していない。
「僕らはものすごくいいレースをしていた。でも、こんなばかげた裁定を下すようであれば、結局はF1というスポーツに致命的なダメージを与えることになる」とフェルスタッペン。
「愚かなスチュワードがいて、いつでも僕に不利な裁定を下すんだ。全員がいたるところでコースからはみ出しながら走っていた。トラックリミットなんてなかった。ターン9ではワイドなラインをとってもよかったし、ターン19ではコースをはみ出しても、誰も何も言わない」
「(バルテリ・)ボッタスの時も同じだ。僕が仕掛けたら、彼はコースからいったんはみ出して、戻って来た。彼は間違いなくそれによってメリットを得たのに、それに対しては何のペナルティも科されなかった」
「このスポーツ全体にとってよくないことだ。何が許されないのかを、規則上で明確にすべきだ」
この裁定に対して抗議することも許されずに苛立つフェルスタッペンは、このままではF1はファンにとって価値のあるスポーツではなくなってしまうと述べた。
「彼らが下した判断について、抗議することもできない。おかしな話だよ」
「ファンは(オーバーテイクシーンを)喜んでくれている。そういうことをしたのに、表彰台からそのドライバーをつまみ出して、帰れと言うなんて!」
「ファンにとってもよくないことだ。来年は皆、来ない方がいいよ。これではスポーツとして意味をなさないからね」
父親のヨスも、今回のペナルティに怒りを示し、SNSを使って「全くふざけている。最低だ。FIA、恥を知れ」と発言、FIAは「Ferrari International's Assistance」(フェラーリ国際支援機関)であるとの投稿も行っている。