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スーパーフォーミュラ:P.MU/CERUMO・INGING 2017年第7戦鈴鹿 予選レポート

2017年10月22日 10:02  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

P.MU/CERUMO/INGING
2017 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第7戦 鈴鹿サーキット
◆10月21日 (土) 予選
第1レース#1 国本雄資 6位/#2 石浦宏明 4位
第2レース#1 国本雄資 7位/#2 石浦宏明 9位
 天候:雨|コース状況:ウェット

 2017年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第7戦が鈴鹿サーキットで開催。21日(土)はフリー走行および公式予選が行われる予定だったが、台風の影響で公式予選はQ2/Q3が中止。さらに、22日(日)に予定されていた決勝レースが中止となり、Q1までの結果で石浦宏明のドライバーズタイトル獲得と、P.MU/CERUMO・INGINGの2年連続チームタイトル獲得が決定した。

 いよいよチャンピオンを決定する最終戦。しかしこの週末は超大型の台風21号が日本列島に接近しており、20日(金)から鈴鹿サーキットは雨に見舞われた。その中でも専有走行が行われた時間帯は、比較的雨の状況もコースコンディションも落ち着いており、石浦が1分50秒493のトップタイムをマーク。タイトル獲得に向けて上々の滑り出しを見せていた。

 一夜明けた21日(土)は、朝から強い雨がサーキットを襲い、午前9時10分から予定されていたフリー走行も合計4度の赤旗が出るほど荒れたセッションになった。午後に向けてはさらに雨や風が強くなる予想もあり、予選が中止になった場合はこのフリー走行の結果で決勝レースのスターティンググリッドを決めるというアナウンスも出ていたため、石浦、国本ともに果敢にアタック。しかし、赤旗と強まる雨によって満足なアタックは出来ず、石浦が4番手タイム、国本が11番手タイムにとどまった。

 午後に入っても雨と風は依然として強かったが、一時的に降り方が弱まることもあり、公式予選Q1は定刻より5分遅れの午後1時55分にコースオープンとなった。しかし、マシンがコースインするとほぼ同時に雨脚が急激に強まり、一気にコンディションが悪化。それでも、なんとかタイムを計測しようと国本と石浦がコントロールラインを通過したところで、セッションは赤旗中断となった。コースコンディションが落ち着き、セッションが再開したのは午後2時40分。そのあとも、各車がタイム計測に入り始めるところで2度目の赤旗中断。セッションが再開されてから僅か5分で3度目の赤旗中断と、セッションが数分単位で刻まれ、ドライバーたちは思うようなアタックができないままで残り時間がどんどんと削られていく。トップタイムが1分55秒台を示す中、3度目の赤旗中断までに2分台のタイムしか計測できていなかった石浦は、残り時間約8分でのセッションが再開すると先頭を切ってタイム計測を開始。1分54秒698で逆転トップに立った。その後、石浦のタイムが塗り替えられ、第1レースのグリッドは最終的に4番手となった。国本は、石浦よりも早いタイミングでタイム計測ができており、1分55秒665で6番手に入った。タイトル争いで石浦に迫っているピエール・ガスリー選手は、セッション終盤にコースオフ。それまでのタイムでも石浦を上回ることはなく、8番手にとどまっていた。

 Q1は最終的に、残り時間1分のところで4度目の赤旗が掲示され、そのまま終了。Q2以降の全セッションが中止となったため、第2レースのスターティンググリッドはQ1でのセカンドベストタイム順となり、石浦は9番手、国本が7番手グリッドに決まった。

 その後、レースオーガナイザーと鈴鹿サーキットの協議により、22日(日)に予定されていた全ての競技の中止が決定。今日の予選結果をもってランキングを確定する旨が通知された。石浦とガスリーのポイントは第6戦終了時点と変わらず、0.5点差で石浦のドライバーズタイトルが確定。チームタイトルも、47.5ポイントでP.MU/CERUMO・INGINGのタイトル獲得が決定した。これにより、P.MU/CERUMO・INGINGは2年連続のチームタイトル獲得、3年連続でドライバーズタイトル獲得となった。

ドライバー/#1 国本雄資
「今シーズンは、去年苦しかった予選で速さを見せることができました。スーパーフォーミュラでは予選がとても重要ですが、その予選でパフォーマンスを示せたことや、新しくトライしてきたことがプラスに働いてスタートも上手くいったりして、自分の身になるポジティブな部分もいろいろ見つけることができたレースが多かったです。ただ、それを結果という形で表せなかったのは悔しいです。結果を引き寄せるための力が、今シーズンの僕には少し足りなかったのだと思います。来年はそれを引き寄せて、どんな状況になってもフレキシブルに戦える準備を、チームと一緒に進めていきたいです」

ドライバー/#2 石浦宏明
「決勝レースがなくなってしまったことは残念ですが、チャンピオンになれたことは素直に嬉しいですし、ここまで1戦1戦しっかり戦えたことがこの結果につながっていると思います。才能あるドライバーたちと戦えたことは非常にいい経験になりましたし、自分自身の自信にもつながりました。2年連続でチームタイトルも獲れたし、僕と国本とで3年連続でドライバーズタイトルも獲れた。これは滅多にできることではないと思います。その実力がチームについてきたことも嬉しいです。非常にいいシーズンを送ることができて、チームにも感謝しています」

監督/立川祐路
「明日の決勝レースが戦えれば最高でしたが、ここまでの積み重ねが石浦のドライバーズタイトル獲得と、チームタイトルの獲得につながっています。チームスタッフ一人一人の力、それに国本の力もあっての2年連続チームタイトルです。全員に感謝しています。今シーズンも応援いただき、ありがとうございました」

総監督/浜島裕英
「石浦は今シーズン、着実に速さを示してきた。それがチャンピオンの獲得につながりました。長い間レースをやってきて思うことですが、獲れるときにちゃんと獲ることが重要。こういったときに獲り逃すと、チャンピオンというのはなかなか獲れないものです。来年以降も、獲れるときにちゃんと獲れるチームでありたい。それを目指していきたいと思います。応援ありがとうございました」