F1アメリカGPのスチュワードは、予選でハースのケビン・マグヌッセンとウイリアムズのランス・ストロールがそれぞれ他車のアタックを妨害したとして、ペナルティを科すことを決めた。
Q1でアタック中だったフォース・インディアのセルジオ・ペレスは、ターン13でマグヌッセンにブロックされたと怒りを表していた。スチュワードは両者とそれぞれのチームの代表者から話を聞き、さまざまな角度からの録画やチーム無線などをを検証した結果、マグヌッセンがターン12とターン13でペレスの妨害をしたと結論づけた。
「20番のマシンに乗るドライバー(マグヌッセン)は、11番のマシン(ペレス)を妨害したと認めた」とスチュワードの声明には記されている。
「また、チームは不注意により、ペレスがアウトラップ中であるという不正確な情報をドライバーに与えたことを認めた。ドライバーとチームはこの誤りについて11番のマシンに乗るドライバーに対し、謝罪した」
審議の結果、スチュワードはマグヌッセンがF1スポーティングレギュレーション第31.6条の違反を犯したとして、3グリッド降格およびペナルティポイント1を科すことを決めた。
一方、ストロールについては、予選Q1でハースのロマン・グロージャンのアタックを妨害した可能性について審議された。アタックラップ中のグロージャンは、最後からふたつめのコーナーで、前のストロールをアウト側から抜こうとしたが、その瞬間にストロールがレーシングラインから外れるために同じ方向に動き、両者はあやうく接触しそうになった。
スチュワードは、チームがストロールに対してグロージャンが近づいていることを知らせるのが非常に遅かったこと、ストロールにはグロージャンが見えなかったこと、ダニール・クビアトがいたために左側に寄ることができなかったことを認め、ストロールはその状況のなかでやるべきことをやったと結論付けた。しかし、「ターン19のエイペックスでは2台のスピード差が100km/h以上であり、非常に危険な状況に陥る可能性があった」として、スチュワードは、チームはストロールに対してグロージャンが後ろから来ることをもっと早く伝えるべきだったと述べ、ストロールに3グリッド降格とペナルティポイント1点を科すことを決めた。
マグヌッセンは予選で最下位20位、ストロールは17位だった。他に多数のドライバーがパワーユニット交換によるペナルティを受けるため、ふたりとも実際にはグリッドが繰り上がるものと考えられる。