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マメが第1回「FASHION PRIZE OF TOKYO」受賞、来年パリでショー開催

2017年10月21日 17:04  Fashionsnap.com

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左から小木 "Poggy" 基史(「ユナイテッドアローズ&サンズ」ディレクター)、黒河内真衣子(マメのデザイナー)、長尾悦美(髙島屋MD本部レディースファッションディビジョンバイヤー) Image by: FASHIONSNAP
今年新たに創設されたファッションプライズ「FASHION PRIZE OF TOKYO」の第1回受賞デザイナーに、デザイナー黒河内真衣子が手掛ける「マメ(mame)」が選出された。

 「FASHION PRIZE OF TOKYO」は、東京ファッション・ビジネス活性化プロジェクトの一環として東京都と繊維ファッション産学協議会が主催し、一般社団法人日本ファッション・ウィーク推進機構が共催。国内外で知名度のある東京のファッションデザイナー1組を選出し、パリで開催するファッションショー形式のコレクション発表を2シーズンにわたってサポートする。同日受賞者が発表された「TOKYO FASHION AWARD」より1ステップ上の位置付けとなるプライズだ。
 審査員は「ロンハーマン(RonHerman)」のウィメンズクリエーティブディレクター 根岸由香里、「ユナイテッドアローズ&サンズ(UNITED ARROWS & SONS)」のディレクター 小木 "Poggy" 基史、髙島屋のMD本部レディースファッションディビジョンバイヤー 長尾悦美の3人。選定したポイントについて、長尾は「確立されたスタイル」と「日本のものづくりを大切にする姿勢」の2点を挙げた。これまで「TOKYO FASHION AWARD」の審査員を務めていた小木は「TOKYO FASHION AWARDではメンズ目線が強かったなと思っている。今回の東京ファッションウイークでもウィメンズを打ち出しているブランドが多かったが、世界的に見てもミラノのファッションウイークでウィメンズの時期にメンズとウィメンズを同時に発表したり、ウィメンズに力を入れている流れは確実にある」とし、「日本発の世界に誇れるウィメンズブランドとしてマメを選ばせていただいた。存分に力を発揮してもらいたい」と期待を寄せた。
 黒河内は1985年長野県生まれ。2005年、文化服装学院在学中にJEUNES CREATEURS DE MODE 2005 日本代表となりパリ本選にて各国最優秀賞を受賞。2006年に株式会社三宅デザイン事務所に入社し、A-POCの企画としてさまざまなプロジェクトに携わったほか、イッセイミヤケのパリコレクションの企画、デザインを担当した。2010年に黒河内デザイン事務所設立し、マメを立ち上げた。2014年には毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞を受賞。「FASHION PRIZE OF TOKYO」受賞により、2018年1月または3月、6月または10月にパリで単独ショーを開催。東京では2018年3月の「Amazon Fashion Week TOKYO」会期中にイベントを予定している。
 マメは3年前から海外ビジネスをスタート。1年目は個人でパリで、2~3年目はショールーム「The News Inc.」と契約しパリとニューヨークで展示会ベースで発表し、現在アメリカや中国、イタリア、フランスなど約10件の取引先がある。黒河内は受賞に際し「私個人で頂いた賞ではなく、これまでマメを支えてくださった工場やスタッフと共に頂けたものだと思っている。次のコレクションに向けてさらなる飛躍ができるよう精進したい」とコメント。また「ファッションショーが最終地点ではない。ものをきちんとお客様にお届けすることを念頭におきながら、ファッションショーやプレゼンテーションを検討したい」とし、同アワードによるサポート終了後については「(海外での発表を)継続していく気持ちではあるが、ショーなのかどうかは分からない。海外でのビジネスは継続していく」と話した。
【インタビュー】デビュー3年「mame」黒河内真衣子のルーツとデザイン(2013年08月30日)