アウディA7スポーツバック 2017年10月20日
プレスリリース
新型Audi A7 Sportback:ラグジュアリークラスにおけるアウディのスポーティさの代表
◆デザインとテクノロジーにおけるアウディの先進性を体現した4ドアクーペ
◆フルデジタルの操作システム、包括的なコネクティビティ、マイルドハイブリッド(MHEV)ドライブシステム
◆ハンドリング性能と長距離ドライブの快適性を高めたグランツーリスモ
2017年10月19日、インゴルシュタット:新型Audi A7 Sportbackは、アウディの新しいデザイン言語を表現するとともに、スタディモデルのprologueで示されたデザインの方向性を具体的に示すことにより、ラグジュアリークラスでもっとも先進的なクルマになっています。ダイナミックなスタイリングと体系的なデジタル化、スポーティな走行性能、多目的に使えるスペースを備えた新型Audi A7 Sportbackは、グランツーリスモの新たな地平を切り開きます。
美しさとダイナミズムの融合:エクステリアデザイン
新型Audi A7 Sportbackのエクステリアは、スタディモデルのprologueで初公開され、新型Audi A8において初めて生産モデルへ導入されたブランドの新しいデザイン言語を具現化しています。大きな面とシャープなエッジ、アスリートのように引き締まったラインにより、どの角度から見てもダイナミックで先進的なスタイリングが完成しています。
フロントでは、Audi A8のものよりも低く幅広いシングルフレームグリル、細いヘッドライト、大胆な縁取りがなされたエアインレット、低く伸びたボンネットなどにより、一見しただけでもグランツーリスモとしてのスポーティな性格が伝わってきます。
ヘッドライトには3つの仕様が設定されています。中間及びトップグレードのモデルでは、ライトシグネチャーがデジタル化され、細い枠で区切られた12個のLEDライトが、2進法によるデジタル世界との関連性を想起させます。ライトの最上級仕様は、アウディレーザーライトを備えたHDマトリクスLEDヘッドライトです。
長く伸びたボンネット、長いホイールベース、短いオーバーハングで構成された新型Audi A7 Sportbackは、アスリートのような造形を特徴としています。ホイールハウスの上には特徴的な膨らみが設定され、最大21インチまでのサイズが用意されたホイールを強調するとともに、アウディquattroの遺伝子を持ったクルマであることが示されています。
この遺伝子は、車体のプロポーションにおいても決定的な要素となっています。サイドシルエットでは、後方に行くに従ってシャープに下降するダイナミックなルーフラインが大きな特徴となっています。この大型クーペのスポーティなキャラクターは、4つの数字によって明確に示されます。すなわち、4,969mmの全長、2,926mmのホイールベース、1,908mmの全幅、それらに対して低めに設定された1,422mmの全高です。
従来型のAudi A7 Sportback同様、リヤエンドはヨットのように両側が細くなっています。長いハッチゲートの後端はリップ状に少し突き出した形状になっており、120km/h以上の高速では、ここに内蔵されたスポイラーが自動的に伸長してリヤのダウンフォースを高めます。
アウディの上級モデルに共通するデザイン要素であるフラットなライトストリップが、それぞれ13の縦型ライトセグメントで構成された両側のテールライトを接続しています。ドアを開錠もしくは施錠したときには、リヤライトとヘッドライトにより、光のアニメーションプレイが展開され、静止していてもダイナミックな新型Audi A7 Sportbackのキャラクターをアピールします。
なお、先進的な新型Audi A7 Sportbackのエクステリアには、クロームがほとんど使われていません。エクステリアカラーには15色が用意されており、そのうちの8つは新色です。オプションのS line エクステリアパッケージを選択すると、ラジエーターグリル、フロントエアインレット、サイドシル、フロントとリヤディフューザーに手が加えられて、スタイルがさらに際立ったものになります。それらのパーツはそれぞれグロスブラックのトリムで飾られ、形状もより立体的で彫りの深いものになります。
コンセプトカーのデザインが生産モデルに:インテリア
インテリアでは、デザインとテクノロジーがユニークな形で融合しています。新型Audi A7 Sportbackの乗員は、未来のラウンジのような雰囲気に強い印象を受けるでしょう。その簡潔でクリーンなデザイン言語は、緊張と緩和の絶妙のバランスによって生み出されています。水平ラインと細いインストルメントパネルにより広々感が演出されており、ドライバーに向けて少し角度が付けられたセンターコンソールが、グランツーリスモとしてのスポーティなキャラクターを強調しています。
このインテリアでは、先進性、スポーティネス、直感的な操作性、洗練性という4つの価値が特に重視されています。すべてのカラー、シート張地、インレイは、新しい美意識を反映したものになっており、その点はベースモデルも、デザインセレクションやS lineスポーツパッケージも、最高級のヴァルコナレザーを採用した仕様も同様です。
オプションのマルチカラーのアンビエントライトを選択すると、インテリアの輪郭を繊細な間接光で際立たせることができます。
インストルメントパネルの上方にある10.1インチのディスプレイ(MMIナビゲーションプラスを選択すると搭載)にも、ドライバーに向けて少し角度が付けられています。ブラックの光学パネルにグラファイトグレーアルミの飾りフレームを用いたこのディスプレイは、使用しないときにはダッシュボードのなかに完全に格納されます。
飾りフレームを支えるディスプレイのボディそのものが、芸術的な魅力を放っています。ディスプレイのユーザーインターフェイスは、クルマのドアを開けるとすぐに現れる設計で、インテリアデザインとマッチするよう、外観は無駄のない簡潔なデザインになっています。あらゆるスクリーンコンテンツは、素早く登録することが可能です。
指先で操作:MMIタッチレスポンスコントロールシステムとオンラインボイスコントロール
新型Audi A7 Sportbackでは、新型Audi A8で採用されたデジタル化戦略が体系的に踏襲されています。インテリアのアーキテクチャーは、新しいMMIタッチレスポンスコントロールシステムの操作コンセプトと巧みに融合しています。
この操作コンセプトは、従来モデルのAudi A7に採用されていたロータリープッシュボタンや、伝統的なボタンやスイッチ類に代わるもので、2つの大きな高解像度タッチディスプレイを採用しています。
そのうち上側のディスプレイは、インフォテインメントシステムを操作するためのものです。下側にある左右非対称のデザインをしたセンタートンネルのコンソールに、もうひとつの8.6インチディスプレイが設置されていて、ここで空調システムの操作や、文字の入力を行うことができます。
ドライバーは、オートマチックトランスミッションの幅広いセレクターレバーノブの上に手を乗せて休ませることもできます。
新型Audi A7 Sportbackにはヘッドアップディスプレイが設定されています。これを搭載すると、重要な情報をフロントウインドーに映し出すことができるようになります。またMMIナビゲーションプラスを選択すると、12.3インチの大型ディスプレイを備えたフルデジタルのアウディバーチャルコクピットも装着されるようになります。
MMIタッチレスポンスコントロールシステムにより、タッチパネルを操作すると触感と音によるフィードバックが提供されます。またその操作は、スマートフォン同様に誰もが直感的に行えるように工夫されています。
機能を立ち上げる時には、ユーザーは確認のためのクリックを、耳で聞いて指で感じることができます。ロジカルでフラットなメニュー構造により、様々な機能に素早くアクセスすることができます。任意に設定ができて、自由に場所を動かせるお気に入りボタンにより、操作機能をカスタマイズすることも可能です。
オプションのオンラインボイスコントロールを使えば、操作はさらに簡単で便利になります。また、日常会話に対応したダイアローグシステムが、2種類の方法で(ひとつは車載システムに記憶された情報で、もうひとつはクラウドの膨大なデータを利用して)質問やコマンドに的確に答えてくれます。
ネットワーク接続により利便性と安全性を改善:インフォテインメントとコネクティビティ
情報ネットワークと高度に結ばれた新型Audi A7 Sportbackは、その点でも長距離ドライブに適したクルマといえます。ネットワーク接続によりクルマの利便性、安全性が向上し、カスタマイズのオプションも広がっています。
インフォテインメントとコネクティビティに関しては、新型Audi A7 SportbackにはAudi A8と同じシステムや機能が設定されています。最大7人のドライバーが、自分のユーザープロファイルをクルマに記憶させることができます。ここでは個々のドライバーに関し400にも及ぶパラメーターが記憶され、それによりクルマが自動的に設定されるようになっています。
Audi connectから提供されるオンラインサービスもさらに拡大されました。新しく追加されたサービスのなかには、アウディフリートのスワームインテリジェンスを利用したCar-to-Xサービスである交通標識やハザード情報の提供などが含まれます。
新型Audi A7 Sportbackに標準搭載されるインフォテインメントシステムはMMIラジオで、その上級システムとして、MMIナビゲーション及びMMIナビゲーションプラスがオプション設定されています。サウンドシステムは4つの仕様が設定されており、トップバージョンのバング&オルフセン アドバンストサウンドシステムを選択すると、後席でも魅力的な3Dサウンドを楽しめるようになります。
インテリジェントで便利:Audi AIの各システム
Audi A7 Sportbackのドライバーは、Audi AIボタンを押すことでAudi AIリモートパーキングパイロット及びAudi AIリモートガレージパイロットを作動させることができます。これらのシステムは2018年のいずれかの時点からAudi A7の生産モデルに搭載される予定です。
この機能と使うと、クルマを自律的にパーキングスペースやガレージに駐車させたり、そこから出したりすることができます。ドライバーはクルマから降りた状態でも、スマートフォンのmyAudiアプリを介して機能をスタートさせることができます。
その間ドライバーは、アプリのAudi AIボタンを押し続けることで、操作を進めながらクルマの動きも確認することができます。セントラルドライバーアシスタンスコントローラー(zFAS)が、様々なセンサーからのデータを照合分析してクルマの周囲の環境モデルを常時演算しています。装備レベルによっては、最大5つのレーダーセンサー、5つのカメラ、12の超音波センサー、1つのレーザースキャナーが搭載されることになります。
Audi AIのシステムのほかにも、新型Audi A7 Sportbackには最大39ものドライバーアシスタンスシステムが設定されていて、様々な形でドライバーをサポートします。それらはAudi AIパーキングパッケージ(2018年以降徐々に市場に投入)、交差点アシストなどを含めたCityアシストパッケージ、Tourパッケージの3つのパッケージにまとめられています。
Tourパッケージには、燃料消費を抑えるドライビングスタイルをサポートするエフィシェンシーアシスタント、従来のアダプティブクルーズコントロール(ACC)に車線維持のためのステアリング介入機能を追加したアダプティブドライビングアシスタント(ADA)などのシステムが含まれます。そのほか、すべてのドライバーアシスタンスシステムで、制御メカニズムが改善されています。
優れたハンドリングと長距離ドライブの快適性:シャシー
新型Audi A7は先代モデルに対して、スポーツ性と快適性の両面が改善されています。新しくオプション設定されたダイナミックオールホイールステアリング(4輪操舵)、新開発されたエレクトロニックシャシープログラム(ECP)(シャシーの中央制御ユニット)及び改良されたエアサスペンションなどにより、敏捷性と乗り心地が大きく向上しています。新型Audi A7 Sportbackは、完成されたグランツーリスモとして、ワインディングロードではダイナミックで俊敏なハンドリング性能を、長距離の高速走行では卓越した快適性を乗員に提供します。
フロントとリヤのサスペンションは、多くの部分がゼロから新設計されています。ステアリングの切り角が大きくなるにつれて、ステアリングレシオがダイレクトに変化する、プログレッシブステアリングが全モデルに設定されています。このシステムには新しい設計が導入され、さらに正確な路面からのフィードバックが得られるようになっています。
最大21インチの大径ホイールには、255/35タイヤが組み合わせられます。ブレーキには、最大400mm径のディスクとアルミ製固定キャリパーを用いたシステムが設定されています。サスペンションのセットアップは4タイプが用意されており、スチール製スプリングを備えた標準的なサスペンションのほか、車高を10mm下げたスポーツサスペンション、減衰力を調整できるアダプティブコントロールサスペンション、さらに自動車高調整機能を備えたアダプティブエアサスペンションも選択することができます。
シャシーの分野でもっとも注目すべき技術革新は、ダイナミックオールホイールステアリングでしょう。この4輪操舵システムにより、ダイレクトでスポーティなステアリングレスポンスと高い走行安定性が同時に実現し、俊敏性と快適性という相反する問題が解消されています。
ステアリングレシオは、アクティブステアリングシステムにより、速度に応じて9.5:1から16.5:1まで可変制御されます。前輪にはストレインウェイブギヤのメカニズムが採用され、ドライバーのステアリング入力に応じて、ギヤレシオが調整される仕組みになっています。
後輪は、スピンドルドライブにより最大5°操舵を行うことができます。低速では、後輪は前輪と反対の方向に操舵されて、パーキング時や市街地を走行している場合などにクルマの取り回し性を改善します。ステアリングをフルロックした場合の回転径は1.1m小さくなります。その一方で60km/h以上の速度で走行している場合には、後輪は前輪と同じ方向に操舵され、直進性や車線変更時の操縦安定性を向上させます。
オプションのスポーツディファレンシャルを装着すると、ハンドリング性能がさらに洗練されたものになります。スポーツディファレンシャルは、リヤ2輪間の駆動トルクをアクティブに配分するシステムで、ダイナミックオールホイールステアリングや可変ダンパー、アダプティブエアサスペンションなどとともに、ECPにより一括制御されます。
これらのシステムは緊密に連携するよう制御されており、クルマのコントロール性を大幅に高めています。ドライバーは、アウディ ドライブセレクトシステムを介してAudi A7 Sportbackのドライビング特性を調整することができますが、その場合も、快適性とスポーツ性の調整の幅は従来のモデルより明確に広くなっています。
広範囲な電動化:快適性と効率を改善するマイルドハイブリッド(MHEV)ドライブシステム
新型Audi A7 Sportbackに搭載されるすべてのエンジンに、新開発のMHEVドライブシステムが搭載され、快適性と効率を高めています。2タイプのV6エンジンとの組み合わせでは、48ボルトの主電源を採用しています。
リチウムイオンバッテリーとベルト駆動式のオルタネータースターター(BAS)の働きで、ブレーキング時には最大12kWという高いエネルギー回生を可能にしています。55~160km/hの速度で走行しているときには、フリーホイーリングモードでエンジンを止めてコースティング(惰性走行)することができ、BASを介して再スタートもスムーズに行えます。
また、スタート/ストップ機能の範囲も大幅に広くなり、22km/h以下で作動可能になっています。標準装備のフロントカメラと連携することで、前のクルマが動き出すのを確認した場合は、まだ停止中であってもエンジンの再スタートを予測的に実施できるようになりました。MHEVテクノロジーにより、実際の走行条件で100km走行あたり最大0.7Lの燃料消費が削減されています。
新型Audi A7 Sportbackは、当初3.0 V6 TFSIエンジン仕様が発売されます。排気音の抑制されたV6 ターボエンジンは、最高出力250kW(340hp)と最大トルク500Nmを発生させ、0-100km/hをわずか5.3秒で加速し、最高速度は250km/hに達します。新欧州ドライビングサイクル(NEDC)によるAudi A7 55 TFSIのベース車の燃料消費量は、100km走行あたり6.8L*で、CO2 排出量は154g*です。
組み合わされるトランスミッションは、7速Sトロニックで、ultraテクノロジーを採用した4輪駆動システムは、状況に応じて後輪を駆動します。量産開始後、しばらくして別の6気筒および4気筒エンジンが追加される予定です。
*Audi A7 Sportback 55 TFSI quattro S tronicの燃料消費量は、7.2–6.8l/100kmで、CO2排出量は、163–154g/kmとなります。
(タイヤ/ホイールのサイズにより異なる)
ボディの設計コンセプト:クーペ、セダン、アバントの特徴をひとつに
新型Audi A7 Sportbackは、様々なタイプのクルマの特徴を融合することで、ビジネスでもレジャーでも活躍する、ダイナミックでオールラウンドな資質を備えたモデルに仕上がっています。
実際、新型Audi A7 Sportbackは、クーペのデザインとセダンの居住性、アバントの多用途性を同時に提供しています。インテリアでは、ダイナミックなルーフラインにも関わらず、さらに広くなったスペースと快適になったシートで乗員をもてなします。先代モデルのAudi A7 Sportbackと比較すると、室内長は21mm拡大され、後席のニールームにさらなる余裕が生まれています。後席については、ヘッドルームも広くなっています。またラゲージコンパートメントの幅も拡大されて、1,050mmが確保されるようになりました。
すべて新しくなったシートのなかでも最上級のものが、多様な調整機構とベンチレーション/マッサージ機能を備えた前席のカスタマイズドコンツァーシートです。独立式のリヤシート(2+1のベンチシートも選択可)も、十分なスペースが確保され、非常に快適な設計になっています。
その他、新型Audi A7 Sportbackでは、ハイテクなオプションも用意され、室内がより快適で便利な場所になっています。その一つのエアクオリティパッケージを選ぶと、微かな香りを漂わせるフレグランス ディフューザーと、イオン化装置、効率的な複合フィルターの働きにより、車内のエアクオリティが向上します。
スチールとアルミの複合構造を採用し、アドオンパーツなどの大型コンポーネントをアルミ製にしたボディは、ハンドリングと快適性の向上に大きく貢献しています。新型Audi A7 Sportbackのボディはまた、捩じり剛性、エアロアコースティックス、エアロダイナミクスといった面でも優れた資質を有しています。騒音・遮音対策も改善され、ウインドノイズがほとんど聞こえない室内は非常に静かで快適です。
様々な点で改善されたパノラミックガラスサンルーフは、きわめて大きなガラス面積を誇っており、キャビンにさらなる光を導きます。熱線入りのフロントウインドーやノズルを一体化したワイパーなどをオプションで選択することで、利便性を一層高めることができます。
ダイナミックなエクステリアスタイルにもかかわらず、ラゲージコンパートメントは通常時でも535Lの大容量が確保されています。この容量は、リヤシートを折り畳めば、最大1,390Lまで拡大することもできます。
今回、形状を工夫することで、オプションのスペアタイヤを搭載したモデルでも、ゴルフバッグを横にして2つ収納できるようになりました。リヤハッチゲートにオプションのセンサー制御機構を追加すると、足のジェスチャーによって自動的に開閉できるようになります。
新型Audi A7 Sportbackはネッカーズルムのアウディ工場で生産されます。本国ドイツでは2018年2月末から販売が始まる予定で、ベース価格は67,800ユーロです。
*本リリースは、ヨーロッパ仕様に基づくAUDI AG配信資料の翻訳版です。