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小松礼雄コラム第14回:日本GPはポテンシャルどおりの結果。COTAには大幅アップデート投入予定

2017年10月20日 19:02  AUTOSPORT web

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ハースF1は日本GPでダブル入賞を達成
ハースF1チームのチーフエンジニアとして今年で2年目を迎える小松礼雄氏。創設2年目の新興チームであるハースはどのようにF1を戦うのか。現場の現役エンジニアが語る、リアルF1と舞台裏──F1速報サイトでしか読めない、完全オリジナルコラムの第14回目をお届けします。

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明暗分かれた2連戦。日本GPでは出すべき結果を出せた

 マレーシア、日本GPの2連戦は明暗分かれる結果となりました。まず、マレーシアGPで苦戦した原因は、明らかにタイヤでした。FP2でソフトタイヤを履いて走行している時はマシンのバランスは良く、タイヤも機能していて、フォース・インディアの後ろにつけるくらいのパフォーマンスを発揮していました。

 しかし、スーパーソフトを履いたらマシンのバランスがかなり崩れてしまい、タイム的にも1周をまとめきれずに17位(ロマン・グロージャン)と18位(ケビン・マグヌッセン)。金曜の夜にスーパーソフトの使い方を再検討したのですが、結果的には上手く行きませんでした。

 気温が高くなったFP3では金曜に比べて良くなったところもあるもののクルマ全体としてのパフォーマンスが良くありませんでした。そこから予選に向けて修正をかけたんですけど、追いつかず2台ともQ1で敗退という結果になってしまいました。

 土曜日の夜にいろいろ調べて苦戦した原因はだいたいは判ったのですが、レースに向けてマシンを変えられるところはルール上限られています。とはいえ範囲内でできることをすべてやった結果、FP2のソフトタイヤでの状況までは戻せなかったものの、土曜日よりは確実に良くなり、ケビンがまずまずの走りを見せてくれました。

 ただし、レース途中でタイヤのマネージメントがうまくいかず、中盤にルノーの2台と(フェルナンド)アロンソに抜かれてポジションを落とす結果になりましたが、仮にケビンがうまくタイヤを管理できていたとしても、セパンでは10位が精一杯だったと思います。

 続く日本GPではセパンの反省を受けて、FP1から安定したパフォーマンスを発揮することが目標でしたが、ソフトで走り出してみるとマレーシアGPのFP2と同じ好感触を持つことができました。

 鍵だったスーパーソフトでもちゃんと性能を発揮できたので、順調な滑り出しを切ることができました。FP2はご存知の通り、雨量が多かったのでウチは走りませんでした。土曜のFP3では赤旗中断が2回あり、あまりまともに走れずラップはまとめられませんでしたが、マシンの感触からQ3にいくチャンスもあるだろうと考えていました。

 しかし、ロマンがQ1のセッション終盤にクラッシュして赤旗終了。ケビンはQ2へ進みましたが、Q1の2回目のアタック時にマシンのパーツが壊れていました。そのせいでリヤのダウンフォースが抜け、空力のバランスが狂ってしまい、マシンの感触がひどかったんです。

 Q2の前には直しましたが、Q1で何もクルマの感触を掴めなかったので(パーツが壊れていたため)、クルマのセッティングが一歩遅れてしまいました。ケビンの2回目のアタックは良かったのですが、やはりQ1の遅れを取り戻せず13位止まりでQ2敗退となってしまいました。このように残念な予選結果となりましたが、ふたりともクルマの感触は良かったのでレースでの可能性はあると思っていました。

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