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働く若者の6割「収入が上がる実感がない」 ついて行きたい上司は「教え方がうまい」コーチタイプ

2017年10月20日 18:51  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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NPO法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会は10月19日、「働く若者のくらしとお金に関する調査」の調査結果を発表した。調査は今年9月にインターネットで実施し、20~34歳の就業者1200人から回答を得た。

働く若者に「どんな上司ならついていきたいと思うか」と聞くと、最も多かったのは「仕事の教え方や助言がうまい」(48.9%)だった。

以降「仕事に誠実で能力が高い」(42.6%)、「部下の意見や提案をしっかり聞いてくれる」(36.5%)、「部下のフォローや気配りがうまい」(35.3%)などが続く。働く若者は、教え上手な"コーチタイプ"の上司や、仕事の能力が高い"仕事人タイプ"の上司を支持する傾向があるようだ。

6割以上が「収入は上がらない」「成果を出しても収入は上がらない」と悲観的

他にも「部下の褒め方がうまい」(31.8%)が「部下の叱り方がうまい」(20.8%)を、「部下に気さくに接してくれる」(28.3%)が「部下のプライベートには干渉しない」(17.5%)を上回り、きさくな上司について行きたいと思う人が多いと考えられる。

上司や先輩との関係について聞くと、「業務の相談や質問が気兼ねなくできる」(37.3%)、「雑談や世間話が気兼ねなくできる」(33.9%)という関係を3人に1人は築いているようだ。

他にも「プライベートの相談が気兼ねなくできる」(20.8%)、「休日でも個人的な交流がある」(8.8%)など業務内容・時間以外でもコミュニケーションを取る人は少なくないようだ。その一方で「あてはまるものはない」という人も33.5%いた。

働く若者の定時後についても聞いた。1か月あたりの残業時間について被雇用者1118人に聞くと、平均は17.9時間。最も多いのは「1~10時間以内」で38.6%、「0時間」という人も18.8%いた。ただ「40時間超」という人も14.6%いた。

回答者全員に平日に確保できる自由時間を聞くと、平均は150分となった。この自由時間をどのように楽しんでいるのか、最近1年間で仕事帰りにどのような寄り道をしたかを聞いた。最も多いのは「趣味の用事」で54.4%が月に1回以上寄り道している。年間の平均頻度は17.1回になる。

次いで「ひとりで外食や飲みに行く」(36.9%/年平均12.7回)、「飲み会」(36.8%/年平均10.6回)、「デート」(28.9%/年平均10.0%)、「合コン・婚活パーティー」(9.0%/年平均2.9回)となっている。飲み会より高頻度で趣味を楽しんでいるようだ。

働く若者の平均預貯金 中央値は100万円

働く若者が不満に思っていることについて聞くと、「収入額」は65.1%、「ワーク・ライフ・バランス」52.4%、「収入・雇用の安定」57.4%と、半数以上が「不満がある」と回答していた。

「収入が年々上昇する見込み・実感」があるかを聞くと「そう思わない」など否定的な回答が合計64.2%、「成果を出せば収入に反映される見込み・実感がある」も63.9%が否定的だった。

さらに「この先も必要とされる(なくならない)職業に就いている実感がある」については合計54.8%が「そう思わない」と回答している。未来を悲観している若者が多いようだ。

ちなみに現在の預貯金額を聞くと、「100万円以下」(59.0%)が過半数となった。その一方で「500万~1000万円以下」(6.3%)、「1000万円超」(5.4%)という人もいた。そのため平均額は503万円、中央値は100万円となった。

ライフステージ別に貯金の中央値を見ると、独身者は80万円、配偶者がいる人は200万円、子育てをしている人は100万円となっている。

最近、最も奮発したモノ・ことは「高級ソフトクリーム」(300円/30~34歳男性)といったものから「スポーツ観戦」(1万円/25~29歳男性)、「財布」(6万円/30~34歳女性)、「温泉旅行」(5万円/25~29歳女性)などの他、「結婚式」(300万円/25~29歳女性)、「家」(7000万円25~29歳男性)などライフイベントに関連した高額出費を挙げる人もいた。