2017年シーズンよりFIAヨーロピアンF3選手権に参戦している佐藤万璃音(モトパーク)は10月13~14日、ドイツ・ホッケンハイムで行われた2017年シーズン最終大会に参戦。ベストリザルトはレース3の16位となり、ユーロF3参戦初年度をランキング19位で終えた。
シーズン最終戦となるホッケンハイム・ラウンドは、通常の大会とは異なり、大会初日の13日に2回の練習走行と予選を行う変則スケジュールで行われた。万璃音は体調を崩した状態でレースに臨んでいた上、予選1回目ではエンジンカバーが外れかかるアクシデントなども重なり、満足にアタックできず。
この結果、レース1を20番手から、レース2を19番手から、レース3を18番手からスタートすることになった。
14日のレース1では、スタート直後に16番手までポジションアップしたが、その後、リヤビューミラーが外れかかる不運に見舞われる。後方を確認できない状況のなか、なんとかポジションを守っていた万璃音だったが、ファイナルラップに2台に交わされ18位でチェッカーを受けた。
続くレース2もペースを上げられず19位と苦戦。しかし、マシンセッティングを大きく変更して臨んだ15日のレース3ではペースを取り戻し、一時13番手までポジションを上げてみせる。
しかし、スタートから7周目に起きたクラッシュの影響で導入されたフルコースイエロー時に、通常であれば動作するマシンのシステムが正常に動作せず。これでリズムを崩した万璃音は2017年シーズン最後のレースを16位で終えた。
「まず、レースウィーク直前に風邪をひいてつまづきました。体調管理をおこたっていたと指摘されても仕方なく、この点は猛省しなくてはいけません。事前のシミュレータ・テストも不十分なまま、レースウイークに突入しました」と最終戦を振り返る万璃音。
「決勝レース1では、レース開始間もなくリヤビュー・ミラーが両側とも外れかけました。前大会レッドブルリンクでも同じ不具合はありました。今回は接近戦だったので前も後ろも見ながらの戦いの最中、最後の最後に抜かれました。後ろからぶつけられないように走っていたところで、僅かなスペースに入りこまれてしまいました」
「決勝レース2ではまったくペースを上げられませんでした。ラップタイム比較で僕より遅いミック・シューマッハーも抜けないほどで、とてもフラストレーションの溜まるレースでした」
「決勝レース3の序盤はクルマのセットアップを変えた影響もあって好調でした。しかし、FCY導入の際に起動するはずのシステムが作動せず順位を落としました。そこから走りのリズムを崩し、最後まで戦いに集中できませんでした」
ユーロF3参戦初年度をランキング19位で終えた万璃音は「長いようで短かった2017シーズン、難しい課題にたくさん直面しながらも、少しずつ学習して成長しました。でも、最後まで自信を持ち切れず、最後まで良い成績を残せませんでした」とコメント。
来シーズンに向けては「この冬はより精力的にテストへ参加して、来たる2018シーズンを迎えるつもりです。佐藤万璃音、このままでは終わりません」と意気込んだ。