メルセデスF1チームのルイス・ハミルトンは、今週末のアメリカGPでドライバーズタイトルを確定する可能性がある。しかし、ライバルのフェラーリとセバスチャン・ベッテルの反撃を予想しているため、現時点でタイトルについて話をすることに関心はないということだ。
2017年シーズンが残すところあと4戦となった時点で、ハミルトンはベッテルに対して59ポイントのアドバンテージを持っており、オースティンでのアメリカGPで今年の世界タイトル獲得を決める可能性が出てきた。しかしハミルトンはそれはただの見込みに過ぎず、今までどおり優勝を狙って戦うだけだと語った。
「ここでタイトルを獲得することについて話すのは本当にばかげている。僕はそう考えている」とハミルトンはFIA木曜記者会見において語った。
「セバスチャン(・ベッテル)が今週末も苦戦するなどと期待することはできない。彼らは速さを発揮するだろうし、勝つチャンスがある」
「彼は年間を通して強力な戦いをしている。いくつか技術的な問題に見舞われはしたけど、(フェラーリの)マシンは相変わらず良い状態にある」
「彼らが今週末を含め、残りの4戦で強さを発揮するのは間違いない。だからいつもどおりやるよ。プレッシャーをかけ続ける必要がある。戦わない理由なんてひとつもない。プッシュし続けて前に進まなければいけない」
「4戦を終えるまでチャンピオンシップに集中し続ける。今週末でタイトル獲得が決まるか、最終戦で決まるかなんてことは、終わるまでは正直気にしないよ」
「ここ(のレース)で、特に今のこの国で優勝することが僕にとって最も重要なことだと思う。それが僕の最優先事項だ」
メルセデスW08は扱いにくい“ディーバ”のようだとまで言われているが、ハミルトンは過去5戦における4度の優勝が明らかに示しているように、W08の理解を深めつつあると認めた。
彼はまた個人的にも現在良い状況にあると感じており、それが確かな自信に繋がっているという。
「今年はよりマシンを理解できているという自信がある。特にシーズン後半にね」とハミルトン。
「(マシンの)強みと弱点を知り、皆で協力し合ってプロセスを進化させている。それによって、より快適なバランスで最初から走り始めることができるし、そのおかげで正しい方向へ楽に一歩を踏み出せるんだ」
「ドライビングの面で、ポジティブなことがたくさん起きている。わくわくしているし励みになる。残りのレースを前に、ポジティブなことがたくさん起きており、そのおかげで僕は正しい状態でいられる」
「トト(・ウォルフ)とメルセデスチームは、僕のやることや、そのやり方をサポートしてくれている。だからこそ僕は今このポジションにいることができる。とてもありがたく思っているよ」
アメリカGPでハミルトンは2位以上に入れば、ベッテルとバルテリ・ボッタスの順位によって自身4度目のタイトルを手にする可能性がある。