2017年10月18日
プレスリリース
TOYOTA、燃料電池自動車の更なる可能性を示す、コンセプトモデル「Fine-Comfort Ride」を公表
TOYOTAは、水素と再生可能エネルギーの活用が進んだ低炭素社会におけるモビリティを想定した、燃料電池自動車(以下、FCV)「Fine-Comfort Ride」を公表した。
Fine-Comfort Rideは、電動車ならではの自由なレイアウトと水素をエネルギー源とする大電力量を活かし、「プレミアムサルーンの新しいかたち」として提案するもの。
走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能と3分程度の水素充填で充分な走行距離を得られる利便性に加え、Fine-Comfort Ride制作を通じてFCVの更なる可能性を追求した。
Fine-Comfort Rideの特長は以下の通り。
<エクステリア>
●車両前方から中央にかけて上下左右に広がりを持たせ、後部にかけて絞り込んだダイヤモンド型キャビンを採用し、2列目シートの空間と空力性能を最大化した。
●電動車ならではの自由なレイアウトを活かし、インホイールモーターの採用、タイヤの四隅配置やボディー下をカバーで覆うことによって、プレミアムサルーンにふさわしい、高い走行安定性と静粛性を実現させた。
<インテリア>
●「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」をテーマに、クルマが単に移動するための「乗り物」ではなく、乗員に移動以外の価値を提供する将来のモビリティを具現化した。
●自由な姿勢に調整可能なシートを中心に、エージェント機能やタッチディスプレイを配置し、乗員は自由に情報へアクセスできる。シートレイアウトも自由に調整でき、Fine-Comfort Rideを「個の空間」としても「個×個のコミュニケーション空間」としても使用できる。
<FCならではのうれしさ>
●高い静粛性とスムーズな走りに加え、水素をエネルギー源とする大電力量を活かし、車内の装備を充実させながらも、約1,000km(JC08モード)の航続距離を実現。
主要諸元
全長×全幅×全高:4830×1950×1650mm
ホイールベース:3450mm
乗車定員:6名
なお、10月25日(水)から11月5日(日)までの12日間*1、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」をテーマに開催される第45回東京モーターショー2017に、Fine-Comfort Rideを出展する。
*1 10月25日~26日:プレスデー
10月26日~27日:特別招待日等
10月28日~11月5日:一般公開日
東京モーターショー2017特設サイトはこちら
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/tms2017/
TOYOTA、FCバスのコンセプトモデル「SORA」を公表
TOYOTAは、燃料電池バス(以下、FCバス)のコンセプトモデル「SORA*1」を公表した。コンセプトモデルをベースにした市販型は、2018年から発売を予定しており、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、東京都を中心に100台以上のSORAが導入される予定である。
コンセプトモデルSORAは、「受け継がれていく街のアイコン」を開発コンセプトに、FCユニットの特性を最大限に生かし、路線バスのうれしさを大きく高めたバスで、2つの想いを込めている。
想い1-社会の“奉仕車”
世のため人のために働くクルマであるからこそ、環境に配慮するとともに、モビリティサービス以外でも社会に貢献できるバスを目指した。
●燃料電池自動車「MIRAI」向けに開発した「トヨタフューエルセルシステム」を採用し、走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない優れた環境性能を実現。
●大容量外部給電システムを搭載しており、高出力かつ大容量の電源供給能力(最高出力9kW、供給電力量235kWh*2)を備えており、災害時に電源としての利用が可能。
想い2-人を中心に据えた、ユニバーサルデザインと機能
不特定多数のお客様が利用するからこそ、「利便性」と「安全・安心」にこだわり、すべてのお客様に、「乗ってよかった。また乗りたい」と思われるバスを目指した。
●自動格納機構付き横向きシートにより、居住性を向上(日本初*3)
ベビーカーや車いすのスペースに、自動格納機構付き横向きシートを新設。ベビーカーや車いす利用者がいない場合は、一般利用者が座ることができ、居住性を向上。
●バス周辺監視機能により、安全性を向上(日本初*3)
車内外に配置した8個の高精細カメラが、バス周囲の歩行者や自転車などの動体を検知し、運転手へ音と画像で知らせる周辺監視機能を搭載し、安全性を向上。
●加速制御により、安全性を向上(日本初*3)
モーター走行により変速ショックがないことに加え、急加速を抑制し緩やかな発進を可能とする加速制御機能を採用し、車内で立っているお客様の安全性に配慮した。
●バス停への自動正着*4制御により、乗降性を向上(日本初*3)
路面の誘導線をカメラが検知し、自動操舵と自動減速により、バス停とバスの隙間を約3cm~6cm、バス停車位置から前後約10cmの精度で停車させる自動正着制御を採用。車いすやベビーカーのお客様の乗降性を向上。
●ITS Connectによる、利便性向上
車車間通信や路車間通信により安全運転を支援するITS Connectに、バス同士の車群走行の支援やバス優先の信号制御(PTPS*5)を追加したシステムを導入することで、バスの輸送力、速達性や定時性が向上し、利便性が高まる。
デザイン
●従来の路線バスに見られる六面体(箱形)から大きく異なる立体的な造形を追求し、前後ランプにLED採用、一目でFCバスとわかる特徴的なデザインとしている。
主要諸元
全長×全幅×全高:10,525×2,490×3,340mm
定員(座席+立席+乗務員):79(22+56+1)人
FCスタック:名称(種)トヨタFCスタック(固体高分子形)
最高出力:114kW×2(155PS×2)
モーター:種類:交流同期電動機
最高出力:113kW×2(154PS×2)
最大トルク:335N・m×2(342kgf・m×2)
高圧水素タンク:本数(公称使用圧力):10本(70MPa)
タンク内容積:600L
駆動用バッテリー:種類:ニッケル水素
外部電源供給システム*2:最高出力/供給電力量:9kW/235kWh
*1 SORA:地球の水の循環を表しており、Sky、Ocean、River、Airの頭文字をつなげたもの。
*2 接続する給電器の性能、水素残量、消費電力により、給電可能な電力と電力量は異なる。
*3 2017年10月18日現在 トヨタ調べ。
*4 バスがバス停から隙間を開けずに停車すること。
*5 PTPS(公共車両優先システム):Public Transportation Priority Systems
なお、コンセプトモデルSORAは、10月25日(水)から11月5日(日)までの12日間*6、東京ビッグサイト(東京都江東区)で「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」をテーマに開催される第45回東京モーターショー2017への出展を予定している。
*6 10月25日~26日:プレスデー
10月26日~27日:特別招待日等
10月28日~11月5日:一般公開日
東京モーターショー2017特設サイトはこちら
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/tms2017/