木村多津也と吉田早苗のデュオによるメンズブランド「ディスカバード(DISCOVERED)」 の2018年春夏コレクションで、DHL Tシャツが登場した。DHLプリントは過去に「ヴェトモン(VETEMENTS)」が販売して話題を集めたが、ディスカバードでは第12回「DHL デザイナーアワード」を受賞したことを機に、デザインTシャツをはじめステッカーや絆創膏といったグッズも製作している。
「中学3年生の頃、何の根拠もない自信があった。青かった時代を思い出して」。木村と吉田の2人は、当時聞いていたオルタナやグランジ、ハードコアなど、音楽ジャンルのシューゲイザーを今どのように置き換えることができるかを考え、新作の2018年春夏コレクションに落とし込んだ。造語の「nu-gazer」をテーマとし、裏原系や古着、DCブランドのミックススタイルが台頭した1991~92年頃の時代感を今の解釈で表現したという。ショーは2部構成で、前半はモデルの歩くスピードを意図的に落としてシューゲイザーの甘美なイメージを訴求。一転して後半は西海岸のテイストを反映しファイヤー柄を用いて、ライティングを活用するなどディスカバード本来の力強い演出となった。カラーパレットや素材使いでも、色が混ざり淡い印象の前半から、後半にかけて無彩色のハードコアな世界に引き寄せた。
コレクションではDHL Tシャツの他にも、エコバッグの「サンキューバッグ」から着想を得た「ノーサンキューバッグ」、フリンジをあしらったスニーカーなど、キャッチーなアイテムも発表された。
■東京ファッションウィーク 特設サイト
■DISCOVERED 2018年春夏コレクション