夜間走行に備え追加のLEDライトが装着されたレクサスRC F GT3 10月7日に10時間の決勝レースが行われたIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ第12戦プチ・ル・マン。2台のレクサスRC F GT3を使用して2017年よりフル参戦を開始した3GTレーシングは、15号車がGTデイトナ(GTD)クラス8位入賞、14号車はクラッシュによりリタイアとなった。
ジョージア州のロード・アトランタを舞台に行われるシーズン最終戦プチ・ルマンは1周4.1km、起伏の激しいコースを日中から夜間にかけて10時間にわたって走行する耐久イベントだ。
2017年で開催20周年を迎える同レースに、3GTレーシングは14号車レクサス、15号車レクサスそれぞれで第3ドライバーを起用。
セージ・カラム、ロバート・アロンの14号車レクサスにはイアン・ジェームスが加入。15号車レクサスはジャック・ホークスワース、スコット・プルエットのレギュラーメンバーにオースティン・シンドリックを加えた布陣でレースに臨んだ。
14号車レクサスがクラス9番手、15号車レクサスはクラス3番手からのスタートとなった決勝は11時05分に開始されるが、15号車レクサスは直後にペナルティを受け15番手に後退。一方、僚友14号車レクサスは順位をふたつ上げて7番手となった。
その後、2台は徐々にポジションアップを果たし、47周目には14号車レクサスがクラストップに浮上。度重なるフルコースイエロー(FCY)導入のなか、一度は後方に沈んだ15号車レクサスも3番手まで順位を戻していく。
ピットタイミングの差で順位を入れ替えながらも、2台揃ってトップと同一ラップで上位争うレクサス勢だったがレース終盤、14号車レクサスが突然コントロールを失い最終コーナーでクラッシュ。
幸いドライブしていたアロンは無事だったが、フロントセクションの大破によって14号車レクサスはチェッカーまで残り2時間を切ったところでレースを終えることとなった。
残された15号車レクサスは黄旗区間での追い越しによるペナルティや他クラスのマシンとの接触などで順位を落とし、最終的にクラス8位でチェッカー。シーズン最終戦をトップ10フィニッシュで締めくくっている。
「不運にもスタート直後にペナルティを受け、順位を落とすことになってしまった。しかし、そこからの追い上げでは速いラップを刻むこともでき、楽しめたよ」と語るのは15号車レクサスのホークスワース。
「レースはすべてが順調に思えたが、午後になると若干のエンジントラブルもあってパワーが落ち、オースティン(・シンドリック)とスコット(・プルエット)はやや苦戦していたみたいだ」
「こんなに早くトラブルに見舞われるとは予想もしていなかったからショックだったよ。セルスターターのトラブルに加え、コース上でのアクシデントにも巻き込まれ、車両にダメージを負ってしまった」
「チームクルーは素晴らしい仕事で、決して諦めることなくクルマをコースに戻してくれたんだ。今日のトップ10フィニッシュという結果は、どんな逆境にも負けずに戦い続けた証だと思うよ」
一方、レース終盤にクラッシュを喫したアロンは「僕の最初のスティントではややオーバーステア気味だった。しかし、最初のピットストップでセッティング変更を行ったところ、素晴らしいペースで走れるようになったんだ」とコメント。
「僕たちは上位を争う数台を捕らえることができ、すべてが順調にみえたし、好ペースでレースを戦うことができた」
「しかし、僕が2度目のドライブをしたときにタイヤのパンクに見舞われた。原因はよく分からないけど、コース上の何かを踏んでしまったのかも知れないね。その後、他の何かが壊れ、最終コーナーでウォールにクラッシュしてしまったんだ。激しいクラッシュだったけど、僕は大丈夫だ」
3GTレーシングのWSCC参戦初年度の成績は15号車レクサスがチームランキング11位、14号車レクサスが12位。ドライバーズタイトルではロバート・アロンのランキング12位がチーム内最上位となった。